新NISA(つみたて投資枠)でほったらかし投資!おすすめの銘柄を紹介

投資

ほったらかし投資を行えば、忙しい人でも手間をかけずに資産形成を実現できます。新NISA(つみたて投資枠)を活用すれば、手軽に長期的な資産形成を始められるでしょう。しかし、つみたて投資枠の投資対象銘柄は301銘柄(2024年10月24日時点)存在するため、選択肢の多さから悩んでしまう人も多いでしょう。

本記事では、新NISAでほったらかし投資をする際に最適な銘柄を紹介し、選び方のポイントも解説します。

なお、新NISAについてあらためて概要を理解したい方は、以下の記事をご確認ください。

新NISA(つみたて投資枠)がほったらかし投資に適している理由

ほったらかし投資とは、最初に投資ルールの設定や入金を行い、そのあとは市場の動きを気にせず、長期的に資産を増やしていくことを目指す投資手法を指します。

ほったらかし投資と新NISA(つみたて投資枠)は相性がよいとされていますが、どのような理由があるのでしょうか。以下では、新NISAがほったらかし投資に適している理由を紹介します。

利益に税金がかからない

新NISAの大きな特徴は、投資で得た利益に税金がかからないことです。投資で得た利益には20.315%の税金が課せられますが、新NISA口座で購入した商品(投資信託)の売却益や分配金に対しては課税されません。

たとえば、50万円分の投資信託を購入し、10万円の利益が出た場合、通常の課税口座では約2万円が税金として差し引かれ、手元には8万円の利益しか残りません。しかし、NISA口座で同じように運用した場合は、10万円全額が手元に残ります。

先述した通り、ほったらかし投資は基本的に放置しながら、じっくり資産を増やしていく投資手法です。長期間にわたる運用によって複利効果(運用益を再投資することで、利益が雪だるま式に増えていく効果)が働き、運用益が膨らむ可能性があります。NISA口座を活用すれば、運用益が非課税になるので、効率よく資産を増やせるでしょう。

無期限で非課税保有できる

新NISAの特徴として、非課税保有期間が無期限であることが挙げられます。従来のNISA(つみたてNISA)では、非課税期間が最大20年に制限されており、この期間が終了するタイミングで売却を検討する必要がありました。

しかし、新NISAではこの制限が撤廃されたため、何年運用を継続しても運用益に課税されることはありません。売却のタイミングを過度に気にする必要がないという意味で、長期投資を前提とするほったらかし投資は、相性がよいといえるでしょう。

積立投資でリスク分散できる

新NISAのつみたて投資枠では、積立購入が基本となっています。

最初に毎月の積立金額や投資する銘柄、積立日などの設定をするだけで運用を始められるという点は、ほったらかし投資のコンセプトである「最初に設定してあとは放置する」に合っているでしょう。

さらに積立投資には、ドルコスト平均法によって価格変動のリスクを抑えられるメリットがあります。ドルコスト平均法とは、同じ商品を定期的に一定額ずつ購入する投資方法です。価格が高いときには少なく、価格が安いときには多く買うことで、平均購入単価を引き下げ、価格変動リスクを軽減する効果があるといわれています。

新NISA(つみたて投資枠)でのほったらかし投資に適した銘柄とは?

新NISA(つみたて投資枠)でほったらかし投資を行う際は、長期的な視点で安定的に資産を増やせる銘柄を選ぶことが重要です。

長期的な値上がりが見込める銘柄

ほったらかし投資は、運用中に頻繁に売買を行わず、ある程度放置して資産を増やすことを目的とした投資手法です。この投資方法を効果的に活用するには、長期間運用すればリターンが大きくなるような銘柄を選ぶことが重要です。

たとえば、世界経済は今後数十年にわたって安定的な成長が見込める場合、経済成長に連動する投資信託、特に「全世界株式」や「先進国株式」に投資するファンドを選ぶとよいでしょう。そうすれば、世界経済の成長による恩恵を受けやすくなる可能性があります。

信託報酬の低い銘柄

信託報酬とは、投資信託を運用・管理してもらうためにかかる費用で、保有期間中は継続的に発生するコストです。ほったらかし投資は長期間保有することが前提となるので、この信託報酬が運用成績に大きく影響する可能性があります。

同じような値動きをするファンドであれば、信託報酬の低い銘柄を選ぶことで、長期的にはコスト負担が少なくなり、運用成績がよくなる可能性が高いでしょう。

ただし、そもそも連動を目指す指数が異なる場合は、信託報酬だけを基準にファンドの優劣を判断するのは適切ではありません。また、アクティブファンドのように信託報酬が高めであっても、インデックスファンドより高いパフォーマンスを期待できる場合もあるため、一概に信託報酬の低い銘柄がよいとはいえません。

投資信託を選ぶ際には、信託報酬だけでなく、連動する指数や運用方針、過去の運用実績などを総合的に考慮することが重要です。

新NISA(つみたて投資枠)のほったらかし投資におすすめの銘柄

ここからは、新NISA(つみたて投資枠)でほったらかし投資をする場合におすすめの銘柄を5つ紹介します。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

ファンド名 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
連動を目指す指標 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
基準価額 27,240円
純資産総額 4,980,515百万円
信託報酬(年率) 0.05775%
トータルリターン(5年) 18.54%

(2024年12月20日時点)

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、全世界の幅広い株式に分散投資できるインデックスファンドです。「オルカン」と呼ばれており、低コストで世界経済の成長を取り込めるファンドとして多くの投資家から注目を集めています。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

ファンド名 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
連動を目指す指標 FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
基準価額 26,031円
純資産総額 565,854百万円
信託報酬(年率) 0.191%
トータルリターン 17.85%

(2024年12月20日時点)

楽天・全世界株式インデックス・ファンドは、日本を含む先進国や新興国など、世界中の幅広い株式に分散投資できるファンドです。eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と似ていますが、連動を目指す指標や信託報酬は異なるため、トータルリターンにも違いがあります。

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスと違って、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスには構成銘柄に小型株が含まれています。そのため、より幅広く世界中の株式に分散投資したい場合は、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスへの連動を目指す、楽天・全世界株式インデックス・ファンドを選ぶとよいでしょう。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

ファンド名 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
連動を目指す指標 S&P500
基準価額 33,532円
純資産総額 6,333,386百万円
信託報酬(年率) 0.09372%
トータルリターン 22.79%

(2024年12月20日時点)

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、低コストで主要な米国株に分散投資できるインデックスファンドです。S&P500は、米国の代表的な企業500社で構成される株価指数で、テクノロジーやヘルスケア、金融など、さまざまな分野の主要企業で構成されています。世界経済の中心となっている、米国の成長を取り込みたい人に向いているファンドです。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

ファンド名 eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
連動を目指す指標 合成ベンチマーク
基準価額 16,919円
純資産総額 317,158百万円
信託報酬(年率) 0.143%
トータルリターン 7.78%

(2024年12月20日時点)

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、株式や債券、REIT(不動産投資信託)など8つの資産に均等に分散投資できるファンドです。複数の資産に幅広く分散投資できるので、株式相場が不調なタイミングでも一定の利益を狙える可能性があります。リスクを抑えつつ安定的なリターンを目指したい人におすすめのファンドです。

iTrustインド株式

ファンド名 iTrustインド株式
連動を目指す指標
基準価額 25,185円
純資産総額 73,330百万円
信託報酬(年率) 0.9828%
トータルリターン 18.43%

(2024年12月20日時点)

iTrustインド株式は、成長著しいインド企業の株式に投資するファンドです。特定の指数への連動を目指す「インデックス運用」ではなく、時価総額や収益性などを考慮して運用会社が独自に選定した20~40銘柄に投資する「アクティブ運用」を行っています。

また、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)や、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に匹敵する運用成績を記録しています。インド経済の将来性に期待する人や、高いリターンを目指したい人におすすめのファンドです。

まとめ

新NISA(つみたて投資枠)は、長期的な資産形成に適している制度であり、ほったらかし投資と相性のよい制度です。長期的な値上がりが見込める銘柄や、信託報酬の低い銘柄を選ぶことで、着実に資産を増やせる可能性があります。

銘柄選びに迷ったときは、今回の記事で紹介した銘柄を参考に、購入を検討してみてはいかがでしょうか。

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オカネノホンネ編集部

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