【レベル別】資産運用の種類11選!初心者におすすめなのはどれ?

投資

「資産運用を始めたいけれど、どの方法が自分に合っているのかわからない」と考えている人は少なくありません。投資経験の有無やリスク許容度などによって、最適な金融商品は異なります。

本記事では、初心者から中~上級者まで、それぞれのレベルに適した資産運用の種類をわかりやすく紹介します。ぜひ参考にしてください。

【初心者向け】資産運用4種類

資産運用を始める際には、自分のリスク許容度や運用目標に合った方法を選ぶことが大切です。以下では、初心者でも始めやすい資産運用の方法とその特徴を解説します。

元本保証のある「預貯金」

預貯金は、銀行などの金融機関にお金を預けることで、利息を得る運用方法です。

メリット デメリット
・元本保証がある
・いつでもお金を引き出せる
・手続きがわかりやすい
・金利が低く、お金が増えにくい
・インフレ時には資産価値が目減りする

預貯金は、元本が保証されているため、資産が減るリスクがありません。また、いつでも現金として引き出せるので、急な出費にも対応しやすいというメリットがあります。そのため、安全性を重視しつつ、着実に資産を増やしたい初心者に適した方法です。

ただし、他の金融商品と比べると金利は低い傾向にあるので、お金を増やすのは難しいでしょう。

安定した収益に期待できる「債券投資」

債券投資は、企業や政府などが発行する債券を購入することで、決められた利息を受け取る運用方法です。

メリット デメリット
・安定した利息収入が得られる
・満期まで保有すれば元本が戻ってくる
・途中売却すると元本割れするリスクがある
・株式などと比べると利回りは低い傾向にある

基本的に債券は満期まで保有すると元本が返ってくるため、比較的リスクが低い投資方法です。また、定期的に利息収入が得られるので、収入の見込みを立てやすい点もメリットといえるでしょう。特に、国債など信用力の高い債券はリスクが低く、安全性を重視する初心者に適しています。

ただし、満期前に売却する場合、タイミングによっては元本割れすることもあるため注意が必要です。

債券投資のメリット・デメリットについては、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

分散投資ができる「投資信託」

投資信託は、複数の投資家から集めた資金をもとに、専門家が株式や債券などに分散投資する商品です。

メリット デメリット
・少額で始められる
・分散投資の効果を得られる
・プロが運用するため初心者でも安心できる
・元本保証がない
・商品の選択肢が多く、選ぶのが難しい

投資信託は、専門家が資金を運用するため、知識が少ない初心者でも安心して始められるでしょう。また、分散投資が簡単にできるので、リスクを分散しつつ、さまざまな資産に投資できるのが魅力です。少額から始められる点も、資産運用に慣れていない人にとっては、メリットといえるでしょう。

ただし、運用状況によっては、元本割れするリスクもあります。商品の選択肢も多いため、リスク許容度に合わない銘柄を選んでしまい、精神的な負担が大きくなる可能性があるでしょう。

おすすめの投資信託については、以下の記事でも解説しています。

保険会社が運用する「貯蓄型保険」

貯蓄型保険は、保険商品に貯蓄の要素を加えたもので、保険料の一部を運用に回し、満期時や解約時に一定の金額を受け取れる商品です。

メリット デメリット
・保障と貯蓄を両立できる
・強制的に貯蓄ができる
・手数料が高く、運用効率が悪いことがある
・中途解約すると元本割れするリスクが高い

貯蓄型保険は、貯蓄と保険の2つの目的を同時に達成できる商品です。万が一のリスクに備えつつ、強制的にお金を貯めたい初心者に向いています。

ただし、運用にかかる手数料が高めに設定されているケースも多く、株式や投資信託など、純粋な投資商品と比べるとリターンが少なくなることもあります。また、満期前に解約すると元本割れするケースも多いため、長期間続けることを前提に、将来の備えとして利用するのがよいでしょう。

【中~上級者向け】資産運用7種類

中~上級者向けの資産運用は、リスクを取ることで大きなリターンを狙える一方、投資の知識や経験が求められます。

ここでは、中~上級者におすすめの7つの運用方法について、それぞれのメリット・デメリットを解説します。資産運用の選択肢を広げ、さらなるリターンを目指すための参考にしてください。

為替差益を狙える「外貨預金」

外貨預金は、円をドルやユーロなどの外貨に換えて預けることで、為替差益や高金利を狙う運用方法です。

メリット デメリット
・為替差益を狙える
・円預金よりも金利が高い
・通貨分散によるリスク分散ができる
・為替リスクにより元本割れの可能性がある
・預け入れ・引き出し時に手数料がかかる

外貨預金では、為替レートの動きによって収益が左右される可能性があります。為替リスクや為替相場の動向に対する知識が求められるという点で、中~上級者向けの運用方法といえるでしょう。

企業の成長に投資する「株式投資」

株式投資は、企業の株を購入し、その企業の成長や業績向上による値上がり益や配当金を狙う投資方法です。

メリット デメリット
・大きな値上がり益が狙える
・配当金や株主優待が得られる
・株主として企業の経営に参加できる
・株価の変動リスクが高く、大きな損失を出す可能性がある
・まとまった投資資金が必要になることもある

株式投資は、企業の業績や市場の動向によって株価が変動するため、リスク管理や銘柄選定のスキルが重要です。また、投資先の企業の財務状況や成長性を分析する力も求められます。

特に、中長期的な投資においては、経済の動向や業界のトレンドを見極める必要があるため、ある程度の知識と経験が必要な中~上級者向けの運用手法です。

インフレ対策にもなる「金投資」

金投資は、現物の金や金関連の金融商品(純金積立やETFなど)に投資する方法です。

メリット デメリット
・インフレ時に価値が上がりやすい
・価値がゼロになることがない
・分散投資の一環として効果的
・配当金や利子が得られない
・保管や取引に手数料がかかる
・盗難や紛失のリスクがある

金そのものには金利や配当がないため、値上がり益を狙う長期的な視点が必要です。しかし、金の価格は国際情勢や世界経済など、さまざまな要因によって変動するので、適切なタイミングで売買を行うのが難しい側面があります。相場勘や市場分析力が求められるため、中~上級者に適した運用方法といえるでしょう。

金投資については、以下の記事でも詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。

安定的な収入を狙える「不動産投資」

不動産投資は、マンションやアパートなどの物件を購入し、家賃収入や物件の売却益を得る投資方法です。

メリット デメリット
・賃貸収入により安定的な収益が得られる
・インフレ時に資産価値が上がりやすい
・節税効果が得られる場合がある
・物件の購入や維持に多額の資金が必要
・空室リスクや災害リスクがある
・収益性の高い物件を選ぶのが難しい

不動産投資は高額な初期投資が必要であり、物件の管理や維持に多くの手間がかかります。また、収益性の高い物件を見つけることは容易ではありません。資金的な余裕や不動産に関する知識が求められるため、中~上級者向けの運用方法といえます。

レバレッジを活用できる「FX」

FX(外国為替証拠金取引)は異なる通貨を売買することで、為替差益などを狙う投資方法です。

メリット デメリット
・レバレッジを活用して少額で大きな取引ができる
・平日であればほぼ24時間取引できる
・売りから入ることで下落相場でも利益が狙える
・大きな損失を出す可能性がある
・値動きをこまめに確認する必要があるため、精神的な負荷がかかりやすい

FXは短期間で大きな利益を狙える反面、価格変動が激しく、リスクが大きい運用方法です。特にレバレッジの使い方を誤ると、短期間で大きな損失を被ることもあります。

為替の知識やチャート分析のスキルが求められるため、経験豊富な中~上級者向けの運用方法といえます。

利益を狙うチャンスが多い「先物取引」

先物取引は、将来の一定期日に商品をあらかじめ決めた価格で売買する取引です。

メリット デメリット
・価格変動を利用して短期的な利益を狙える
・下落相場でも利益を狙える
・多種多様な商品に投資できる
・レバレッジによって大きな損失を出す可能性がある
・インカムゲインは得られない

先物取引はレバレッジを活用して、少ない証拠金で大きな取引をすることが可能です。しかし、急に相場が変動すると証拠金以上の損失が発生する可能性もあります。マーケットの動向を予測する力や素早い判断力が必要となるため、経験豊富な投資家向けの投資手法といえるでしょう。

値動きの大きい「暗号資産投資」

暗号資産(仮想通貨)投資は、ビットコインやイーサリアムなどのデジタル通貨に投資する方法です。

メリット デメリット
・大きな値上がり益を狙える可能性がある
・24時間365日取引できる
・価格変動が激しい
・ハッキングや詐欺のリスクがある

暗号資産は価格変動が非常に激しく、短期間で大きな利益が狙える一方で、大きな損失を被るリスクがあります。また、ハッキングや詐欺、取引所の破綻などによって資産がゼロになるケースも少なくありません。そのため、短期取引の経験が豊富な投資家や、資金に余裕があるリスク許容度の高い投資家向けの運用方法といえます。

自分に合った資産運用の選び方

資産運用を始める際には、自分の投資スタイルや目的に合った運用方法を選ぶことが大切です。

投資できる金額で選ぶ

まずは自分の資金状況に合わせて、無理のない範囲で運用を始めましょう。

投資に回せる金額が少ない場合は、100円程度の少額から始められる投資信託が向いています。投資信託は少額でも分散投資の効果を得られるため、リスクを抑えながら運用ができます。逆に、まとまった資金がある場合は、「不動産投資」や「株式投資」に挑戦するのもよいでしょう。これらは初期費用が大きい分、リターンが期待できる運用方法です。

少額でスタートできる商品から始め、徐々に資産を増やしていくのも一つの方法です。

リスクやリターンから選ぶ

自分のリスク許容度やリターンの期待値に合わせて、運用方法を選ぶ方法もあります。例えば、リスクを抑えて安定的に資産を増やしたいのであれば、預貯金や債券投資が適しているでしょう。一方、リスクを取ってでも大きなリターンを狙う場合は、株式投資やFXなどに挑戦してみるのも選択肢の一つです。

リスクとリターンは表裏一体であるため、自分がどれくらいのリスクを許容できるかをよく考えて投資先を選びましょう。初心者はリスクの少ない商品から始め、徐々にリスクの高い投資に挑戦するのがよいかもしれません。

資産運用に使える時間で選ぶ

資産運用にかけられる時間や手間の度合いによっても、選ぶべき運用方法は異なります。日中忙しい人や投資にあまり手間をかけたくない人には、投資信託の自動積立や配当金狙いの株式投資など、ある程度放置しても運用できる方法が向いているでしょう。

一方で、投資に時間を割けられる場合は、「株式投資」や「FX」など、市場の動きを見ながら取引できる運用方法を選び、より高いリターンを狙うことも可能です。

まとめ

この記事では、初心者から中~上級者までの資産運用方法を11種類紹介しました。運用方法によってリスクとリターン、運用の難易度、最低投資金額などに大きな違いがあります。

この記事をきっかけに、自身の資産運用のレベルに合った運用方法を試してみてはいかがでしょうか。

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オカネノホンネ編集部

オカネノホンネ編集部

難しいお金の話を、ファイナンシャルプランナー・ファイナンシャルプランニング技能士や保険や金融商品の専門家が忖度なし「ホンネ」でわかりやすく伝えます。

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