ローリスクで始める資産運用!向いている人の特徴やおすすめの運用方法を解説

投資

資産運用初心者のなかには「資産運用に興味はあるものの、失敗して大損したらどうしよう」といった不安から、なかなか一歩を踏み出せない人もいるのではないでしょうか。初心者にとって資産運用は未知の世界なので、何から始めたらよいのか、失敗しない方法はあるのか、と迷うことも多いでしょう。

しかし、ローリスクな投資方法を用いれば、資産を守りながら運用を始められます。本記事では、ローリスク運用が適している人の特徴や、おすすめの運用方法をわかりやすく紹介するので、資産運用を始めたい人はぜひ参考にしてください。

資産運用におけるリスク・リターンの関係

まずは、資産運用におけるリスクとリターンの関係について、以下で詳しく解説します。

リスクとリターンは比例する

資産運用におけるリターンとは「運用によって得られる収益」のことです。一方で、リスクは「リターンが不確実」であることを指します。つまり、リスクが高い運用方法とは、決して「危険な運用方法」ということではなく、「大きな収益が得られる可能性もあれば、大きな損失を出す可能性もある運用方法」と理解しておきましょう。

リスクとリターンは、基本的に比例の関係にあります。リスクを低く抑えようとすると不確実性が少なくなる分、リターンも少なくなります。反対に、高いリターンを得ようとすれば、必然的にリスクも高くなるというわけです。

手元資金をなるべく減らさずに、一定の収益を得たいと考えている場合は、ローリスク・ロイーリターンの資産運用を検討したほうがよいでしょう。

ローリスク・ハイリターンの投資方法はない

リスクとリターンは比例する関係にあるので、ローリスク・ローリターン、もしくはハイリスク・ハイリターンとなるのが原則です。この関係性を考えると、「ローリスク・ハイリターン」の投資方法は基本的に存在しません。

つまり「絶対に損をせずに大きな収益を狙う」と運用方法は現実的ではないということです。もし「元本保証でリスクが低く、それでいて大きな収益が得られる」と謳う商品があった場合は、詐欺の可能性があるため、購入しないように注意しましょう。

ローリスク・ローリターンの資産運用が向いている人の特徴

ローリスク運用の魅力は、比較的値動きが安定しており、大きな損失を出すリスクが低いことです。元本を守りつつ、少しずつ資産を増やしていける可能性があります。精神的な負担が少ないため、リスク許容度が低い人でも取り組みやすいでしょう。

たとえば、資産運用の初心者にはローリスク運用が適しています。資産運用に慣れていない人がいきなり大きなリスクをとると、市場の値動きに翻弄されて、計画的な運用を行えなくなるでしょう。その結果、予想外の損失を出してしまう可能性があります。

また、教育資金や住宅購入費用など準備するために資産運用を行っている人も、ローリスク運用が適しています。このような目的の場合、特定のタイミングで必要な額を確保しておく必要があるので、運用中に資産が大きく減ってしまうようなリスクは避けるべきです。

ローリスク・ローリターンの資産運用が向いていない人の特徴

ローリスク・ローリターンの資産運用は、期待リターンが小さくなりやすいため、大きな利益を狙いたい人には向いていません。

たとえば、短期間で資産を大幅に増やしたいと考えている人は避けるべきでしょう。ローリスク運用ではリスクが低くなる代わりに、得られるリターンも限られます。そのため、リスクを受け入れて高いリターンを狙いたい人にとっては、ローリスク運用では物足りなく感じるでしょう。

また、インフレが進む状況下では、ローリスク運用によるリターンがインフレ率を下回ることで、実質的に資産価値が目減りしてしまうリスクがあります。将来的な物価上昇に備えるには、インフレ率を上回るリターンが期待できる資産運用を検討したほうがよいでしょう。

ローリスク・ローリターンの資産運用4選

次に、ローリスク・ローリターンの運用方法を4つ紹介します。それぞれの特徴を理解し、自分に合った運用方法を選びましょう。

元本保証のある「定期預金」

定期預金は、銀行などの金融機関に一定期間預け入れることで、定期的に利息を受け取れる運用方法です。この運用方法には元本保証があり、万が一銀行が破綻しても預金保険制度により元本1,000万円とその利息が保護されます。また、銀行口座を開設するだけですぐに始められるのが魅力です。

しかし、定期預金の金利は0.1~0.4%程度であるため、ほかのローリスクの運用方法と比べても収益は期待しにくいでしょう。

安全性の高い「個人向け国債」

個人向け国債は国が発行する債券で、安全性の高さが魅力です。満期まで保有すれば元本が償還され、さらに利子も受け取れます。金利には最低保証が設けられているため、市場金利が低下しても一定の収益が得ることが可能です。たとえば、変動金利型10年の個人向け国債では、最低金利が0.05%に設定されています。

ただし、国が債務不履行(デフォルト)に陥り、元本の償還が不可能になる可能性がある点に注意すべきといえます。

万が一の保障を備えられる「生命保険」

生命保険のなかでも、保険料の一部が積立てられる「貯蓄型保険」は、特定のライフイベントに備えたい場合におすすめです。

たとえば、学資保険では受け取れる保険金額は契約時に決まり、支払った保険料を上回る満期保険金を受け取れることも少なくありません。また、契約者である親に万が一のことがあった場合は、以降の保険料を支払わずに祝金や満期保険金を受け取れます。

ただし、途中解約すると元本割れする可能性があるため、契約期間や保険料を十分検討したうえで加入しましょう。

現金を使わずに運用できる「ポイント投資」

ポイント投資は、クレジットカードの決済や買い物で貯めたポイントを、株式や投資信託などの購入代金に充てて運用する方法です。多くのポイントを活用すれば、現金を一切使わずに投資できます。万が一損失が出ても、手元の現金に影響を与えないので、ローリスクな運用方法といえるでしょう。

ただし、ポイント投資で購入できる商品は、株式や投資信託などハイリスク・ハイリターンなものが多いため、運用成績が悪化すると、それまでにコツコツと貯めたポイントを短期間で一気に失う可能性があります。

ポイント投資について、以下の記事で詳しく解説しています。気になる人は、ぜひご確認ください。

まとめ

ローリスク運用は、損失を最小限に抑えられるため、資産運用の初心者やライフイベントに向けて確実に資金を貯めたいと考えている人におすすめです。

ただし、リスクとリターンは比例するので、ローリスク・ハイリターンの運用方法は基本的に存在しません。そのため、「元本保証で大きな利益が得られる」といった話があれば、詐欺である可能性が高いでしょう。

何から始めればよいか迷った際には、今回紹介したローリスク・ローリターンの運用方法を試し、自分に合った資産運用をみつけてください。

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オカネノホンネ編集部

オカネノホンネ編集部

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