保険の種類をわかりやすく紹介!保険選びで困っている人必見!

保険全般

民間の保険会社で取り扱う保険商品には、さまざまな種類があります。死亡時だけではなく、病気やケガ、事故など日常生活に潜むさまざまな経済的リスクをカバーできる点が保険に加入するメリットです。しかし、どの商品を選ぶべきか悩んでいる人もいるでしょう。

そこで本記事では、各保険の特徴や選び方のポイントをわかりやすく解説します。この記事を読めば、自身にとって最適な保険が見つかり、安心した日々を送るためのヒントが得られるでしょう。

保険の種類一覧

民間の保険会社で取り扱う保険商品は、カバーするリスクに応じて以下のような種類に分かれています。

保険商品の名称 一般的な保障内容
死亡保険 死亡・高度障害状態になった場合に家族に対して保険金が支払われる
医療保険 病気・ケガで入院や手術をした場合に治療内容に応じて給付金を受け取れる
就業不能保険 病気やケガで働けない状態が一定期間継続した場合に毎月給付金を受け取れる
学資保険 子どもが契約時に定めた年齢を迎えると、学資金や祝金などを受け取れる
がん保険 がんと診断されたり、入院や手術を受けたりした場合に給付金が受け取れる
個人年金保険 一定期間保険料を払い込み、契約時に定めた年齢を迎えると年金を受け取れる
損害保険 偶然の事故によって生じた損害に対して保険金が支払われる

なお、いずれの保険も加入者が少しずつお金を出し合い、加入者の誰かに万が一の事態が発生した場合には、集まったお金を渡して互いに助け合う「相互扶助」の仕組みで成り立っています。

万が一に備える「死亡保険」

死亡保険は、被保険者に万が一のこと(死亡・高度障害)があった場合に、保険金が受け取れる保険です。保険期間や貯蓄性の有無などによって、大きく以下の3種類に分けられます。

  • 終身保険
  • 定期保険
  • 養老保険

以下では、それぞれの特徴についてみていきましょう。

保障が一生涯続く「終身保険」

終身保険は、保障が一生涯続く死亡保険です。保険期間の途中で保険料が上がることはなく、何歳で亡くなった(もしくは高度障害状態になった)としても、保険会社から保険金を受け取れます。そのため、葬儀代や相続に備える目的で加入する人が多い商品です。

解約時に契約期間に応じた解約返戻金が受け取れる商品もあり、将来の資産形成にも活用できます。

終身保険には、ドルやユーロなどの外貨で保険料を払い込む「外貨建て終身保険」や、保険料の運用実績に応じて死亡保険金や解約返戻金が変動する「変額終身保険」といった種類もあります。

保障期間が定められている「定期保険」

定期保険は、一定期間のみを保障する死亡保険です。解約返戻金はまったくないか、あってもごくわずかになることが大半であるため、手ごろな保険料で手厚い死亡保障を確保できる商品になっています。

定期保険は、全期型と更新型の2種類に分けられます。全期型は「60歳まで」「30年間」のように、一定年齢もしくは一定年数までを保障するタイプです。保険期間中は一定の保険料で保障が継続され、満期になると契約が消滅します。

更新型は、5年や10年など期間を区切って保障が続くタイプです。保険期間が終了すると、自動更新され、一定年齢まで保障を継続できます。ただし、更新時の年齢や健康状態に応じて保険料が再計算されるため、更新後は保険料が高くなるケースが一般的です。

定期保険には、保険期間中の保険金額が変わらない「平準定期保険」や、保険期間が経過するにつれて保険金額が減少していく「逓減定期保険」、保険金を年金形式で受け取れる「収入保障保険」などの種類があります。

貯蓄と保障を兼ね備えた「養老保険」

養老保険は、一定期間の死亡保障と貯蓄機能の両方を備えている保険です。保険期間中に万が一のことがあった場合は、家族に死亡保険金や高度障害保険金が支払われます。一方で、何もなく満期を迎えた場合は、死亡保険金と同額の満期保険金が支払われるのが特徴です。

この保険は、子どもの教育資金や老後資金の資産形成を目標にしつつも、貯蓄している間に万が一のことが起きた場合にも備えておきたい、といった考えの人に選ばれています。

病気やケガに備える「医療保険」

医療保険は、病気やケガをした際にかかる医療費の負担軽減に役立つ保険です。全国民に加入が義務付けられている「公的医療保険」と、保険会社が取り扱う任意加入の「民間医療保険」の2種類があります。

日本の公的医療保険は保障が充実しているといわれていますが、すべての費用をカバーできるわけではありません。そのため、不足する分を民間の医療保険で補うことをおすすめします。

加入が義務付けられている「公的医療保険」

公的医療保険は、日本国民全員に加入が義務付けられている社会保障制度の一つで、以下の3種類に分けられます。

保険制度 主な加入者
国民健康保険 自営業者や無職
被用者保険 会社員や公務員
後期高齢者医療制度 75歳以上の高齢者

公的医療保険では、所得や年齢に応じて医療機関の窓口で支払う上限額が決められています。なお、保険証を提示すれば、1~3割の自己負担で治療を受けることが可能です。

このほかにも、公的医療保険制度では、主に以下のような給付が受けられます。

  • 高額療養費:被保険者が同一月内に支払った医療費が所得や年齢に応じた上限額を超えた場合に、払い戻しを受けられる
  • 傷病手当金:被保険者が病気やケガで働けなくなった場合に受け取れる
  • 出産育児一時金:被保険者が出産した場合に支払われる
  • 埋葬料:被保険者が亡くなった場合に、埋葬を行う人に支払われる

保険会社などで販売されている「民間の医療保険」

民間の医療保険は、公的医療保険でカバーできない医療費を補うための保険です。たとえば、入院時には医療費以外にも差額ベッド代や、食事代などの追加費用がかかります。民間の医療保険では、病気やケガで入院・手術をしたときに給付金を受け取れるのが一般的であるため、これらの経済的負担を軽減することが可能です。

また、主契約に特約を付加すれば、保障を充実させられます。なお、保障内容や給付金額は保険会社や商品によって大きく異なり、保険期間も一定期間を保障する定期タイプと、一生涯保障が続く終身タイプがあります。

働けなくなった際に備える「就業不能保険」

就業不能保険は、病気やケガで所定の期間働けない状態が継続した場合に、給付金を受け取れる保険です。年金形式だけではなく、一時金で給付金を受け取れる商品もあります。

給付金の支払い対象となる「就業不能状態」の定義は、保険会社や商品ごとに異なります。また、受け取れる期間も異なり、就業不能状態が継続している間のみ給付金を受け取れる商品や、一度給付対象になれば就業不能の有無にかかわらず、保険期間満了まで給付金を受け取れる商品などがあります。

将来にかかる教育資金に備える「学資保険」

学資保険は、子どもの教育資金を計画的に準備するための保険です。契約時に定めた満期や、子どもが所定の年齢を迎えた場合に学資金や祝金が支払われます。

契約者である親が死亡した場合には、以降の保険料が免除される商品も多くなっています。

がん(悪性新生物)に備える「がん保険」

がん保険は、治療費が高額になりがちながんに罹患した際の経済的な不安を軽減するための保険です。

がんで入院や手術をした際に給付金が支払われるタイプだけではなく、がんの診断を受けた場合にまとまった一時金が受け取れる商品や、放射線治療や抗がん剤治療などを受けるたびに給付金を受け取れる商品など、さまざまな種類があります。

老後の生活に備える「個人年金保険」

個人年金保険は、公的年金だけではまかなえない老後の生活資金を準備するための保険です。一定期間保険料を払い込み、60歳や65歳など契約時に決めた年齢に達すると、年金が支払われます。

保険料払込期間中に被保険者に万が一のことがあった場合は、それまでの払込保険料に応じた死亡保険金を受け取れる商品が一般的です。

偶然の事故に備える「損害保険」

損害保険は、日常生活で生じた偶然の事故による損害に対して保険金が支払われる保険です。死亡保険や医療保険などは、実際の生活費や治療費などとは関係なく、契約時にあらかじめ決めておいた保険金額が支払われます(定額払い)。一方で、損害保険では実際に生じた損害額を上限に、保険金が支払われる(実損払い)点が大きな特徴です。

代表的な損害保険には以下のような商品があります。

  • 自動車保険
  • 火災保険
  • 地震保険
  • 傷害保険
  • ペット保険

これらは、主に損害保険会社で取り扱っていますが、少額短期保険業者で加入できる商品もあります。

自動車による事故に備える「自動車保険」

自動車保険は、自動車事故による損害を補償する保険です。自動車事故を起こした場合は、相手方から多額の損害賠償を請求されるケースがあります。しかし、自動車保険に加入しておけば、損害額に応じた保険金が支払われるため、経済的な負担を軽減することが可能です。

自動車保険には、法律によって加入が義務付けられている「自賠責保険」もあります。しかし、自賠責保険は事故相手のケガや死亡に対してのみ補償されます。そのため、事故相手の車両の破損や自身のケガに対する補償が必要な場合は、任意加入の自動車保険に加入する必要があるでしょう。

一般的な自動車保険には、事故相手の治療費や車両の損害を補償する「対人・対物賠償保険」や、自分自身や搭乗者の治療費をカバーする「人身傷害保険」、車両の損害を補償する「車両保険」などの補償が含まれています。

火災や洪水などの被害に備える「火災保険」

火災保険は、所有する建物や家財道具が損害を受けた場合に、保険金が支払われる保険です。火災だけではなく、以下を原因とする損害が発生した際にも補償対象になります。

  • 火災・落雷・破裂・爆発
  • 台風・雹・雪
  • 水災
  • 建物外部からの物体の衝突
  • 盗難
  • 水濡れ
  • 不測かつ突発的な事故

地震や津波による被害に備える「地震保険」

地震保険とは、地震・噴火・津波によって建物や家財道具に損害が生じた場合に、保険金が支払われる保険です。被災者の生活の安定化を図ることを目的としてできた保険であるため、政府と損害保険会社が共同で運営しています。

火災保険と必ずセットで契約する必要があり、火災保険で設定した保険金額の30~50%が保険金額の上限(建物5,000万円、家財1,000万円)です。

骨折などのケガに備える「傷害保険」

傷害保険とは、急激・偶然・外来の事故によりケガをして、入院や通院をした場合に保険金が支払われる保険です。

特約を付加することで熱中症や特定の感染症も補償対象になる商品もあります。

ペットのケガや病気に備える「ペット保険」

ペット保険は、犬や猫などのペットが、病気もしくはケガをして入院・通院をした際に、保険金が支払われる保険です。

動物病院で支払う治療費は原則として全額自己負担になるため、ペット保険に加入することで飼い主の経済的な負担を軽減できます。

保険を選ぶうえで考慮すべきポイント

保険を選ぶ際は、自身にとって無駄がないように慎重に検討すべきです。以下では、保険を選ぶ際のポイントについて紹介します。

保険に入る目的を考える

保険に加入する際には、まずは自身が保険に入る目的を明確にすることが重要です。

たとえば、人によって以下のように目的や必要な保険が異なります。

目的 必要な保険
自身が亡くなった後の生活費を確保したい 死亡保険
突発的なケガ・事故による入院・治療費の負担を減らしたい 医療保険
老後の資金を準備しておきたい 個人年金保険

上表のように、目的が明確であれば自身にとって適切な保険商品を選びやすくなるため、無駄な保険料を支払うリスクも減らせるでしょう。

自身にとって必要な保障を考える

自身や家族にとってどのような保障が必要かを考えることも重要です。

たとえば、幼い子どもがいる家庭では、万が一の際に子どもの教育費を確保するためにもなるべく多くの保障金額が必要になるでしょう。一方で、独身の人や夫婦二人だけの場合は、葬儀代をまかなえる保険金額があれば十分かもしれません。

このように、自身のライフステージや家族構成に応じて、どの程度の保障が必要かを見極めることが大切です。

毎月支払う保険料をシミュレーションする

保険に加入する前に、毎月支払う保険料をシミュレーションすることをおすすめします。

保険料は、保険の種類や保障内容、保険期間によって異なります。無理のない範囲で保険料を設定し、長期的に支払えるかを確認しましょう。保険料が高すぎると、家計に負担がかかり、結果として保険を途中解約する可能性もあります。こういった事態に陥らないためにも、慎重に検討することが必要です。

まとめ

生命保険会社や損害保険会社では、数多くの保険商品を取り扱っています。

どの保険に加入すべきか迷ってしまいがちですが、各保険の特徴を理解することで、自身のニーズに合った保険をみつけられるでしょう。特定の保険に加入することを目的とするのではなく、自身がカバーしたいリスクを考え、それに適した商品を選んでください。

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オカネノホンネ編集部

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