少額投資でハイリターンを実現する方法とは?おすすめの投資方法を紹介

投資

少額投資は「リターンが少ない」と思われがちですが、投資方法次第ではハイリターンを狙える可能性もあります。ただし、ハイリターンを得るには相応のリスクもあることを理解しておきましょう。

本記事では、少額投資で効率よく資産を増やすコツや、ハイリターンを狙うリスクなどをわかりやすく解説します。投資初心者の人はぜひ参考にしてください。

少額投資でハイリターンを狙うことは可能?

少額投資でハイリターンを狙えるかは、投資額や運用期間、そして目指すリターンによって大きく異なります。

たとえば、1万円を投資して1年で1,000円の利益を得た場合、利回りは10%です。これは一般的に高いリターンと評価されますが、こうしたケースは少額投資でもあり得ます。また「毎月1万円を投資して30年後に1,000万円まで増やす」といった目標も、毎年の利回りが6%必要ですが、決して不可能ではないでしょう。

一方で、「1,000円を1週間で100万円に増やす」というような極端な目標は現実的ではなく、実現する可能性は極めて低いといえます。

このように、運用の前提となる条件や目標によって、実現する可能性は大きく変わります。ただし、リスクとリターンは比例するため、ハイリターンを目指す場合は、相応のリスクをとる必要があります。「なるべくお金を減らさないようにしながら、多くの利益を得る」のは難しいと覚えておいてください。

ハイリターンを狙える少額投資4選

少額から投資を始めたいけれど、できるだけ効率よくリターンを得たいと考える人もいるのではないでしょうか。以下では、ハイリターンを狙える少額投資の方法を4つ紹介します。

投資信託の積立

投資信託の積立は、1回あたりの投資額が少額でも、長期運用によって大きな利益を狙える運用方法です。積立をコツコツ続けることで、複利効果(運用で得た利益を基に再投資し、プラスの利益を積み重ねる効果)を活用し、時間をかけて資産を増やせます。

たとえば、毎月の積立額を5,000円、運用期間を20年、想定利回りを年5%として運用した場合、20年間の元本は「5,000円×12ヶ月×20年=120万円」となります。一方で、年5%の利回りで運用すると、最終的な運用結果は約206万円となり、86万円の利益を得られる計算になります。

投資信託は、証券会社によっては100円程度の少額から購入できます。毎回の投資額が少額であっても、長期的に継続することで、元本を大きく上回るリターンを期待できるのが積立投資の魅力です。

株式投資

株式投資とは、成長が期待できる企業の株を購入し、値上がり益(キャピタルゲイン)や配当金を得ることでリターンを狙う投資方法です。

株式投資でハイリターンを狙う場合、デイトレードで短期的な利益を狙う方法があります。デイトレードとは、1日の間に何度も売買を繰り返す投資手法です。取引を繰り返して利益を積み重ねていくことによって、最終的に大きな利益を得られる可能性があります。

また、大きな成長が見込まれる企業を発掘し、中長期的にその成長に賭ける方法もあります。短期間で株価が10倍以上に上昇する「テンバガー」と呼ばれる株を見つけられれば、大きな利益を得られるでしょう。

株式は、基本的に100株単位の購入が必要です。ただし、1株あたり数百円程度で購入できる株もあるので、数万円程度から投資を始められる場合もあります。また、1株単位で株を購入できる「単元未満株サービス」を提供している証券会社もあります。

FX(外国為替証拠金取引)

FXは、2国間の通貨価値の変動を利用して利益を狙う投資方法です。たとえば、1ドル=100円のときに1万円を100ドルに交換し、1ドル=101円になったタイミングでドルを円に交換すれば、100円の利益(為替差益)を得られます。

FXには、テコの原理を応用した「レバレッジ」と呼ばれる仕組みがあります。レバレッジをかけた取引をすると、手元資金の何倍もの取引が可能になるため、ハイリターンを狙うことが可能です。

たとえば、10倍のレバレッジをかけて取引をした場合、得られる利益も10倍になります。
この仕組みにより、少額資金でも効率よく利益を狙うことが可能です。ただし、ハイリターンが期待できる一方で、損失もレバレッジの倍率に応じて拡大するリスクがあります。

FX会社によっては、1通貨単位(100円程度)から取引することが可能です。レバレッジを上手に活用すれば、少額でも効率的に利益を得られる可能性があります。

暗号資産取引

暗号資産(仮想通貨)取引も、少額の投資で大きな利益を狙える可能性があります。暗号資産とは、インターネット上で取引できるデジタル資産です。

暗号資産は価格変動が激しい傾向にあり、短期間で数倍以上の価格上昇を記録することがあります。特に「アルトコイン」と呼ばれるビットコイン以外の暗号資産は、短期間で数倍~数十倍の値上がりとなるケースもあります。一方で、値下がりも急激に起こるため、損失リスクも高い点には注意が必要です。

暗号資産は、少額からスタートできる取引所が多く、500円程度から投資できる場合もあります。

少額投資でハイリターンを狙うリスクとは

少額投資でハイリターンを目指す場合、「リスクとリターンは比例する」という投資の基本的な原則を理解しておくことが重要です。

以下では、少額投資でハイリターンを狙う際のリスクについて紹介します。

すぐに資金が枯渇してしまう

ハイリターンを目指す場合、一度の取引で発生する損失が大きくなりやすいため、資金がすぐ枯渇してしまうリスクがあります。

少額投資では運用資金が少ないため、一度の失敗で全資金がなくなってしまう可能性があります。たとえば、レバレッジを使うと少ない元手で大きな金額を動かせますが、利益が増えるだけでなく損失も同じように増えてしまいます。その結果、少し値動きがあっただけでお金をすべて失うこともあるのです。

このようなリスクを避けるには、取引の際に資金管理を徹底することが必要です。たとえば、1回の投資金額を、投資に使える資金の5~10%以内に抑えたり、損切り(損失を必要以上に広げないために、損が出ているタイミングであえて決済すること)のルールをあらかじめ決めておいたりすれば、資金の枯渇を防げます。

詐欺にひっかかる可能性がある

少額投資でハイリターンを狙うあまり、詐欺にひっかかってしまうケースも少なくありません。

たとえば、「短期間で資金が10倍になる」「元本保証で必ず儲かる」といった謳い文句につられた結果、高額な講座やツールを購入させられてしまうケースがあります。

こうした詐欺を防ぐには、必ず自分で投資内容を調べることが重要です。金融庁や証券会社に登録されていない事業者の案件には手を出さない、元本保証や利益を約束するような話には疑いを持つ、といった基本的なリスク管理を行うようにしましょう。

ギャンブル感覚になりやすい

少額投資でハイリターンを狙う場合、特に注意すべきなのが「ギャンブル感覚」に陥ってしまうことです。投資では本来、リスクを適切にコントロールしながら長期的なリターンを目指すべきです。しかし、少額だからという理由で慎重さを欠き、運任せのような取引をしてしまうことがあります。

たとえば、値動きの激しい暗号資産や低位株(株価が低い株式)に資金を集中させ、「一発逆転」を狙うような取引を繰り返すのは、ギャンブルとほとんど変わりません。このような行動を続けると、短期的に利益を得ることがあっても、最終的には資金を失うリスクが高くなります。連続して損失を出した場合、「次こそ取り返したい」と冷静さを失い、さらに無理な取引に走ってしまうケースも少なくありません。

そのため、利益が出た場合や損失が一定額に達した場合には取引をやめる、といったルールを決めておくようにしましょう。

少額投資でハイリターンを狙うためのコツ

少額投資でハイリターンを得るには、戦略的な運用が必要です。ここでは、リスクを抑えながら利益を最大化するためのコツを紹介します。

なるべく長期間運用する

少額投資でハイリターンを狙うためには、短期の値動きに一喜一憂せず、なるべく長期間運用を続けることが大切です。長期投資を行うことで、一時的な価格の下落による損失リスクを軽減できる可能性があります。

金融商品の価格は短期的には不安定で、一時的に価格が大きく下がることもあります。数年単位でみると、その後価格が回復するケースは少なくありません。そのため、長期間保有することで、一時的な損失を回避し、価格が上昇した際に利益を享受できる可能性があります。少額投資だからこそ、焦らず長期的な視点を持つことが重要です。

低コストで取引できる金融機関を選ぶ

少額投資でハイリターンを狙うには、取引コストを抑えることが重要です。特に少額投資の場合、投資金額に対してコストの割合が高くなりやすく、手数料が高いと運用成果が出にくくなることがあります。そのため、低コストで取引できる金融機関を選ぶようにしましょう。

たとえば、ネット証券は対面型の証券会社や銀行などに比べて手数料が低いことが一般的です。低コストで取引できる金融機関を選ぶことで、少額投資でも利益を確保しやすくなります。

相場分析の手法を身につける

少額投資でハイリターンを狙うには、相場分析の手法を身につけることが重要です。相場の動きを理解し、適切なタイミングで売買を行うことで、多くの値上がり益を得られる可能性があります。

相場分析には大きく分けて「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」の2つがあります。テクニカル分析は、過去の価格チャートや取引量などを基に、相場の動きを予測する手法です。

一方で、ファンダメンタルズ分析では、企業の業績や経済指標、政策動向などの基礎的な指標を基に、相場の動きを予測する手法です。たとえば、株式投資では、経済ニュースや企業の決算発表をチェックし、相場が上がりやすい分野や銘柄を見極めます。

分析手法をしっかり身につけることで、感情に左右されず、冷静かつ計画的な投資が可能です。初心者であれば、基本的な指標やチャートの見方を理解したうえで、少額から実際に取引を行いながら経験を積むことをおすすめします。

まとめ

少額投資でもハイリターンを狙うのは可能ですが、相応のリスクが伴うことを理解しておきましょう。特に少額投資は、その手軽さゆえに慎重さを欠きやすく、運用に無理が生じたり、ギャンブル感覚に陥ってしまったりするリスクがあります。

せっかくの投資チャンスが損失に変わる可能性が高くなるため、計画的かつ戦略的な運用を心がけましょう。投資経験の少ない初心者がハイリターンを狙う場合は、投資信託の積立がおすすめです。時間を味方につけてじっくり資産を増やせる可能性があります。

関連記事

特集記事

オカネノホンネ編集部

オカネノホンネ編集部

難しいお金の話を、ファイナンシャルプランナー・ファイナンシャルプランニング技能士や保険や金融商品の専門家が忖度なし「ホンネ」でわかりやすく伝えます。

TOP