【初心者必見】投資でよくある失敗例や失敗する人の割合、対策法を紹介!

投資

投資に興味はあるものの、「失敗したらどうしよう」と不安を感じている人は多いでしょう。実際に、初心者が投資で失敗するケースは少なくありません。しかし、失敗の要因を理解したうえで適切な対策を講じれば、そのリスクを大幅に軽減することが可能です。

本記事では、初心者が陥りやすい失敗例や失敗する人の割合、さらに具体的な対策法について詳しく解説します。

初心者がやりがちな投資の失敗例6選

まずは、初心者が投資を始めたときにやりがちな失敗例を6つ紹介します。焦らず長期的な視点で投資に取り組むことで、成功に近づけるでしょう。

他人の意見だけを頼りに金融商品を購入してしまう

近年ではSNSやYouTube、ブログなどで簡単に情報を得られます。このようなツールで情報を収集することは大切ですが、知識がないまま金融商品を購入してしまい、失敗してしまうケースが多く見受けられます。

例えば、SNSで話題になっている株や仮想通貨が急激に値上がりしているのを見て、「今が買い時だ」と判断し、すぐに購入を決断してしまうことがあります。しかし、話題性がある商品はすでに価格が過熱している場合が多く、購入後に急落するリスクも高いです。

また、他人の成功談や「儲かる」という一方的な情報だけで投資を決めることは、詐欺に巻き込まれる危険性があります。

金融の専門家や実績のある投資家が推奨している商品だからといって、それが必ずしも自分にとって最適な投資先とは限りません。例えば、インデックスファンドへの投資を進める専門家は多くいますが、損失を出すリスクは少なからず存在します。

投資を始める際は、必ず自分で金融商品のリスクや仕組みについて理解しておくことが重要です。初心者向けの投資セミナーや信頼できる情報源、書籍などを利用して、金融商品の仕組みを学ぶようにしましょう。

いきなりハイリスク・ハイリターンの投資に手を出してしまう

「短期間で大きく儲けたい」と考えて、いきなりハイリスク・ハイリターンな投資に手を出すことも、初心者が犯しがちな大きなミスです。株式の信用取引やFX(外国為替証拠金取引)など、レバレッジを掛けられる投資方法は、少額の資金でも大きな利益を狙えます。しかし、市場のわずかな動きでも大きな影響を受けやすく、損失が膨らむリスクが高いのが特徴です。

口座の残高が一定額を下回ると「追証(追加保証金)」と呼ばれる追加入金を求められる可能性もあり、元手以上の損失を抱えてしまう可能性もあります。結果的に、精神的な負担も大きく、ストレスから冷静な判断を下せなくなるかもしれません。

投資初心者は、低リスクの投資商品から始めることをおすすめします。例えば、元本保証のある個人向け国債や値動きが安定しているバランス型の投資信託を選び、投資に徐々に慣れていくのがよいでしょう。

また、「リスク許容度(損失をどれくらいまで受け入れられるかの度合い)」を理解し、自分に合ったリスクの範囲内で投資することも大切です。

根拠がないまま売買してしまう

投資において、特に初心者がやりがちな間違いの1つが、根拠のない売買を行うことです。

市場の動向に左右され、計画性なく売買を繰り返すことは、ギャンブルとほぼ同じ行為です。感覚や噂に振り回されて取引を行うと、大きな損失を出す可能性が高くなります。

特に初心者は「これ以上下がらないだろう」といった楽観的な見通しや、「まだまだ上がるはずだ」といった根拠のない期待で無計画な取引をしがちです。実際の市場は予測が難しく、感情に基づいた売買は、失敗の基となります。

投資では、短期的な価格の上下に一喜一憂するのではなく、長期的な視点で考えることが重要です。例えば、株価が急落しても、その会社が将来的に成長すると見込まれるのであれば、慌てて売却せずに保有し続けるほうが賢明といえるでしょう。

さらに、売買の際には、ファンダメンタルズ分析(企業の業績や財務状況、経済状況などを基に投資判断を行う手法)や、テクニカル分析(過去の価格や取引量のデータを基に将来の価格を予測する手法)を活用すると、根拠のある判断がしやすくなります。

生活費を投資に使ってしまう

投資は「余裕資金」で行うことが大切です。投資初心者のなかには、生活費や緊急時の資金まで投資に回してしまう人がいます。万が一投資がうまくいかなかった場合、ゆとりのある生活を過ごせなくなるでしょう。

例えば、投資先が一時的に値下がりしているにもかかわらず、生活費を捻出するためにそのタイミングで売却せざるを得なくなるケースがあります。また、投資の損失を補填するために借金を抱えたり、資産を手放したりするかもしれません。

こういった失敗を避けるためにも、生活に必要な費用や緊急時に使える資金をしっかり確保したうえで、投資に充てることが重要です。例えば、「貯金の一部は絶対に使わない」といったルールを作ることで、冷静な投資判断ができるようになります。

短期間で売買を繰り返してしまう

投資初心者は「短期間で利益を出したい」という焦りから、頻繁に売買を繰り返してしまうことがあります。

短期的な値動きは予測が難しく、感情的な判断に陥りやすい点が問題です。例えば、株価が下がると慌てて売却し、すぐに上がり始めると再び購入してしまうことを繰り返すと、手数料がかさむだけでなく、利益を得るチャンスを逃してしまいます。

いわゆるデイトレード(数分を~1日の間に取引を完了する方法)や、スキャルピング(数秒~数分単位で売買を繰り返す方法)などの短期売買を行えば、一時的に利益を得られるかもしれません。しかし、投資経験が浅い初心者には難度が高く、それなりのリスクが伴います。

投資は、短期的な利益を追求するのではなく、長期的な成長を見据えることが重要です。例えば、数年間にわたって保有することで、複利効果(投資で得た利益を再投資に回して、さらに大きな利益を得る効果)を得られます。

1つの商品に大金を投資してしまう

1つの商品に集中投資してしまうことも、初心者がやりがちな失敗例です。例えば、話題になっている株や、暗号資産に全資産を投じるという行為は、一度の成功で大きなリターンを狙うことができるかもしれません。

しかし、特定の商品や市場が急激に下落した場合、多くの資産を失うことになるでしょう。

リスクを抑えるには、複数の商品に分散投資を行うことが効果的です。株式や債券、金、不動産など、異なる資産クラスに分散投資することで、一部の資産が値下がりしても他の資産の値上がり分で補える可能性があります。

投資で失敗する割合

投資で失敗する人の割合を一概にいい表すことはできません。ただし、各機関が発表している調査データはある程度参考になります。

例えば、金融庁の「投資信託の共通KPIに関する分析」によると、投資信託を運用している人のなかで、運用損益がプラスとなっている人の割合は全体の約7割です。

引用:金融庁|投資信託の共通KPIに関する分析

ただし、金融商品によってリスク・リターンは異なるため、ハイリスクな商品ほど投資で失敗する確率も高くなる傾向があります。金融先物取引業協会の「外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査~調査結果報告書~」によると、FXで利益を出している人の割合は、約6割です。

引用:金融先物取引業協会|外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査~調査結果報告書~

投資で失敗しないために重要なポイント

投資初心者が陥りやすい失敗を避けるためには、以下で紹介する基本的なポイントを押さえておく必要があります。安定的に資産を増やすためにも、投資初心者は参考にしてください。

目的・目標を決めてから投資を始める

投資を始める前に、まずは「なぜ投資をするのか」を明確にすることが大切です。目的を決めずに「儲けたいから」といった漠然とした理由で投資を始めると、ハイリスク・ハイリターンの商品に手を出してしまったり、途中で運用を続けるモチベーションを失ってしまったりすることがあります。

老後資金を作るためなのか、子供の教育費を貯めるためなのかといった具体的な目的を設定することで、投資スタイルや選ぶ商品が大きく変わります。

また、目標が定まっていれば、短期間で大きな利益を得ようと焦ることもなくなるでしょう。運用期間やリスク許容度が明確になるため、感情に左右されずに長期的な視野で投資を続けやすくなります。

最終的には「どのくらいの期間で」「どの程度の利益を目指すか」といったように、具体的な目標を定めるとよいでしょう。

自分で勉強する

投資を成功させるためには、他人だけに頼らず自分で勉強する姿勢が大切です。

具体的には、まず「金融商品や市場の基礎知識」を学ぶことから始めましょう。例えば、株式や債券、投資信託などの違いを理解することや、リスクとリターンの関係を学ぶことが重要です。株式市場や金利、経済指標などの要素がどのように投資に影響を与えるかを把握すれば、冷静な判断ができるようになります。

また、「相場分析」のスキルも身につけることをおすすめします。ファンダメンタルズ分析(企業の業績や財務状況の分析)や、テクニカル分析(チャートを用いた価格動向の分析)は、投資の判断材料として役立ちます。これらの手法を学ぶことで、根拠のある投資判断ができるようになるでしょう。

さらに、「リスク管理」も重要です。どのようにリスクを分散させ、損失を最小限に抑えるかを学び、各資産クラス(投資対象の種類や分類)の値動きの特徴を知って常に冷静な判断を下す力を養いましょう。

投資初心者向けの書籍やセミナーなどを活用すれば、投資に関する知識を体系的に学ぶことができます。知識が増えれば増えるほど、投資の選択肢やチャンスが広がるかもしれません。

長期・分散・積立を意識した投資をする

投資で成功するためには「長期・分散・積立」という3つの基本戦略を意識することが重要です。

「長期投資」とは、短期的な市場の動きに左右されず、時間をかけて資産を増やしていく方法です。株式や債券、投資信託など、多くの金融商品は長期的には成長する傾向があるため、保有し続けることで安定したリターンを得られる可能性があります。長期投資では、複利効果(投資した利益にさらに利益がつく効果)を生かせるのも大きなメリットです。

「分散投資」は、異なる資産や商品に資金を分けて投資することで、リスクを分散させる手法です。例えば、株式だけでなく、債券や不動産、外国株などに資金を分けることで、特定の市場や商品が値下がりしても、他の投資先でその損失を補えます。

「積立投資」は、価格の変動を気にせずに毎月一定額の投資を続ける方法です。価格が高いときには少なく、安いときには多く金融商品を購入でき、結果として平均購入価格を抑えられるため、投資のリスクを軽減できます。積立投資は、特に初心者にとって手軽で続けやすく、長期的な資産形成に適した方法です。

長期・分散・積立を組み合わせることで、リスクを抑えつつ着実に資産を増やせる可能性があります。

まとめ

初心者が投資で失敗してしまう主な理由として、他人の意見に頼って投資をしたり、リスクの高い商品に手を出してしまったりすることが挙げられます。また、生活費を投資に回してしまう、短期売買を繰り返すなど、無計画な行動も失敗する要因の1つです。

投資での失敗を避けるには、まず投資の目的や目標を明確にし、自分自身で投資の知識を身につけることが大切です。そのうえで「長期・積立・分散」を意識した投資を実践してみましょう。

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オカネノホンネ編集部

オカネノホンネ編集部

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