健康体料率/けんこうたいりょうりつ
『健康体料率』は、生命保険会社の健康状態に関する基準を満たすと、保険料が割り引きされる仕組みです。「優良体料率」、「健康体割引」など保険会社によって名称は異なる場合があります。
健康体料率が導入されている理由
生命保険は、生命保険会社が契約者から保険料を預かり、運用するなどして万が一のときに保険金や給付金を支払う相互扶助の仕組みンです。ですからこれまで生命保険会社は、契約者が公平になるよう”リスク”を審査し、加入の可否や保険料を決めていました。リスクの高い人は、生命保険に加入できなかったり、保険料が高くなったりするのはこのためです。
しかしここ数年は、リスクを細分化し、リスクの低い人の保険料を割り引くサービスを収入保障保険や定期保険で提供するようになりました。それが健康体料率です。割り引きを受けられることは契約者にとってのメリットですが、健康体料率を導入することでリスクの低い契約者が増えれば、将来的に支払う保険金や給付金が減らせる可能性があるので、生命保険会社にとってもメリットがあります。
健康体料率の基準
基準となる値の詳細は、生命保険社ごとに多少異なりますが、項目についてはおおむね以下の3つです。
- BMI値
- 血圧
- 喫煙歴
BMI値
BMI値は、肥満や低体重の基準となる肥満度を表す指標です。国際的に用いられています。
以下の計算式で算出可能です。
BMI=[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]
健康体料率の対象となる数値の目安は、18.0<BMI<27.0です。つまり、肥満だけでなく、瘦せすぎている人も健康体料率の対象にはなりません。
血圧
血圧は、最低血圧と最高血圧の両方に基準が設けられています。健康体料率の対象となる数値の目安は、最低血圧90mmHg未満、最高血圧140mmHg未満です。
喫煙歴
喫煙歴は、過去に吸っていた人でも、生命保険の契約前の1から2年程度喫煙していなければ対象です。喫煙には、電子タバコやニコチンパッチなども含まれます。自己申告だけでなく、必要に応じて唾液のニコチン含有量も検査されるので、禁煙期間は正確に申告しましょう。
生命保険会社によって、すべて基準を満たしている場合に割り引きを受けられるケースと満たしている項目の数で割引率が変るケースがあります。ですから、すべてを満たせない人も、いくつかの項目を満たすことで割り引きを受けられる生命保険会社を探してみるといいでしょう。
契約後に健康状態が変化した場合
基本的に、契約時に生命保険会社の基準を満たした健康状態であれば、その後健康状態に変化があっても保険料は変りません。
詳しくは、生命保険の約款や契約のしおりで確認してください。