表面金利/ひょうめんきんり
『表面金利』とは、金融機関のホームページなどで表示されている借入時の金利のことです。これに対し、借り入れに必要な諸費用を含めて計算した金利のことを「実質金利」といいます。
表面金利とは
一般的に金融機関のホームページなどでは、”変動金利年0.475%”のように借入時の金利が表示されています。この”年0.475%”が表面金利です。表面金利は「店頭表示金利」、または「基準金利」と呼ばれる金利に、金利の優遇(引き下げ)をして計算します。基準金利は、各金融機関が市場の金利などを基に決定した金利です。金利の優遇理由には、利用する金利タイプやキャンペーンの適用などがあります。
ですから、金融機関のホームページなどで、各金利タイプの借入時の金利として表示されている金利=表面金利、と考えてもいいでしょう。
表面金利と実質金利
表面金利と併せて知っておきたいのが、「実質金利」です。住宅ローンの借り入れでは、金融機関ごとに支払わなければならない費用(諸費用)があります。実質金利は、表面金利にこれらの諸費用を含めて計算した金利です。
諸費用には、以下のような費用が含まれます。
- 団体信用保険の保険料
- 火災保険の保険料
- 融資事務手数料
- 保証料
- 登録免許税
- 司法書士報酬
諸費用の合計額は、利用する金融機関によって大きく異なります。例えば、団体信用保険や火災保険はほとんどの金融機関で加入が住宅ローンの利用条件です。しかし保険料はさまざまで、保険料が全額契約者負担の住宅ローンもあれば、保険料無料で手厚い保障が付帯されている住宅ローンもあります。
また、融資事務手数料も金額に差が出る費用のひとつです。融資事務手数料には定額型と定率型があり、定額型は融資額に関係なく一律ですが、定率型では融資額×〇%の融資事務手数料が必要になります。そのため、借入額によっては、定率型の住宅ローンの融資手数料は高額です。定率型は金利が低い住宅ローンに導入されている傾向ため、金利で比較するときには注意してください。
このように、住宅ローンの借り入れでは、金融機関によって諸費用の額が異なり、表面金利で比較した場合と実質金利で比較した場合の結果が変ることもあります。ですから、金利を重視して比較するときには、実質金利で比較する方がいいでしょう。