【保険用語集】返戻率とは

用語

返戻率/へんれいりつ 

『返戻率』は、満期になったときや解約したときに受け取れるお金(返戻金)の、それまでに支払った保険料(払込保険料総額)に対する割合を示すものです。商品ごとの返戻率はあらかじめ決められています。 

返戻金が受け取れる生命保険

返戻金には、保険期間が終了したとき(満期)になったときに受け取れる「満期返戻金」と解約したときに受け取れる「解約返戻金」があります。どちらも、貯蓄型の生命保険で支払われるお金です。そのため、通常、返戻金が受け取れるのは、終身保険や養老保険、学資保険などの生命保険になります。

返戻率を求める計算式 

返戻率は、返戻金の額と払込保険料総額から計算できます。 

返戻率を求める式は以下の通りです。 

返戻率=返戻金の額÷払込保険料総額×100 

例として、月1万円の保険料を20年間支払う終身保険を契約し、返戻金を245万受け取ったケースで計算してみましょう。 

計算式は、以下の通りです。 

払込保険料総額=1万円×12か月×20年=240万円
返戻率=245万円÷240万円×100≒102 

次に、同じ保険料と期間で、返戻金が235万円だった場合も計算してみます。 

返戻率=235万円÷240万円×100≒98 

上記の式からわかる通り、返戻率が高いほど、受け取れる返戻金の額が多いことになります。また、返戻率が100%を下回る場合は、払込保険料総額よりも返戻金が少ないということです。ですから、貯蓄性を重視して生命保険を選ぶときは、返戻率を比較するといいでしょう。 

返戻率と予定利率の違い

返戻率と間違いやすい言葉に「予定利率」があります。生命保険会社は、契約者の保険料をただ預かっているわけではありません。一部を運用することで、給付金や保険金を支払うときのお金(責任準備金)を増やしています。この運用時の利回りを生命保険会社が予想して、あらかじめ定めた数値が予定利率です。予定利率は、金融庁が決定する責任準備金を積み立てるときの利率(標準利率)を基に生命保険会社がそれぞれ決定します。

予定利率が高ければ運用によって蓄えられる責任準備金がより増えるので、保険料が割引され、一般的に低額です。ただし保険料の算出には予定利率以外に、生命保険会社がその保険を事業運営していくために必要な経費を予測した「予定事業比率」、ある性別や年齢の人の契約期間における死亡率を過去のデータから割り出した「予定死亡率」の3つの指標が用いられます。

 

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オカネノホンネ編集部

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