【保険用語集】無効とは

用語

無効/むこう

『無効』は、健康状態について正しく申告しなかった(告知義務違反)などの理由で、契約成立時から効力が無かったとすることです。基本的に、支払い済みの保険料は返還されます。

無効になるケース

生命保険の契約に問題があると判断されたとき、契約成立時からなかったことにできるのが無効です。契約が無効になる理由には、以下のようなものがあります。

  • 告知義務違反があった
  • 1回目の保険料を保険料払込猶予期間内に払い込まなかった
  • 責任開始日前にがんと診断された
  • 保険金や給付金を不法に取得する目的で契約した

生命保険の契約をするときには、健康状態について申告(告知義務)、または生命保険会社が指定する医師の面談(診査)を受ける必要があります。このとき、虚偽の申告をしたり、病歴などを伝えなかったりするのが告知義務違反です。契約から2年以内に告知義務違反があることがわかると、生命保険会社は契約を無効にできます。

責任開始日は通常、「申し込み」「第1回目保険料払い込み」「告知、または診査」のすべてが完了した日です。しかしがん保険には、完了から責任開始日まで3か月、または90日の待機期間があります。そのため、待機期間にがんと診断されると、契約は無効です。

保険金や給付金を不法に取得、または第三者に不法に取得させるために契約した場合も無効になります。生命保険の契約が無効になったときは、基本的に既に払い込んだ保険料は返還されますが、不法に取得する目的だった場合、民法七百八条により返還されません。

民法第七百八条 不法原因給付
不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。

<参照・引用サイト>民法(G-GOV法令検索)

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オカネノホンネ編集部

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