家計の負担にならないよう安い医療保険に加入しておきたいと考えている人は多いのではないでしょうか。「安い医療保険に加入したい」というニーズに応えるべく、多くの保険会社では手ごろな保険料の商品を取り扱うようになっています。
しかし、どの保険を選べばよいのか迷っている人や、安い医療保険で十分な保障が受けられるのか不安に感じている人もいるでしょう。
この記事では、安い医療保険でも十分な保障が受けられるのかを解説します。また安い医療保険の特徴や、安い医療保険を選ぶときのポイントなども併せて紹介します。
目次
保険料が安い医療保険でも十分な保障が受けられる?
医療保険とは、病気やケガで入院や手術をした際に給付金を受け取れる保険のことです。入院の日数や手術の種類に応じて給付金が支払われます。
給付金は治療費だけでなく、入院に伴って減少した収入のカバーにも活用できるため、使い道が幅広い保険といえるでしょう。万が一のときに金銭面を心配せずに済むため、多くの人が加入している保険です。
しかし、保険料が安い医療保険に加入した場合、十分な保障を受けられるとは限りません。年齢や働き方によっては、保障が足りなくなる可能性があるためです。満足のいく保障が得られるかどうかは、保険料だけでなく保障内容や特約の有無によっても異なります。
安い医療保険への加入を検討する際は、まず自身の経済状況で将来に備えることができるかを確認するとともに、「自身の年齢における健康リスク」や「公的医療保険制度の保障範囲」を理解しておきましょう。その上で、どのくらいの保障が必要なのかを総合的に判断することが大切です。
年齢別の健康リスクと公的医療保険制度の詳細については、以下で詳しく紹介します。
受療率から見る年齢別の健康リスク
厚生労働省「令和2年(2020)患者調査の概況」によると、年代別の受療率(入院や通院をする確率)は以下のようになっています。
※人口10万人対
年代 | 入院 | 外来(通院のみ) |
10代 | 222 | 5,491 |
20代 | 339 | 5,013 |
30代 | 503 | 6,217 |
40代 | 618 | 7,225 |
50代 | 1,142 | 9,398 |
60代 | 2,102 | 14,064 |
70代 | 3,748 | 21,176 |
50代になると、10~30代に比べて倍近く受療率が高まります。50代から70代にかけては、大幅に受療率が高まっているのが分かります。全体的に年齢を重ねるごとに受療率が高まっていくため、年齢と健康リスクは比例すると考えてよいでしょう。
公的医療保険制度の保障範囲
公的医療保険制度は、以下のように大きく3種類の制度に分けられます。
制度の種類 | 主な加入対象者 |
国民健康保険 | 自営業者・フリーランス・無職 |
被用者保険 | 会社員や公務員 |
後期高齢者医療制度 | 75歳以上の高齢者 |
いずれの場合も病気やケガにより医療機関で治療を受けた際に、医療費の窓口負担額を軽減できる点は共通です。窓口での自己負担額は、以下のように年齢や収入によって異なります。
年齢 | 自己負担割合 |
6歳未満 | 2割負担 |
6歳~70歳未満 | 3割負担 |
70歳~75歳未満 | 原則2割(所得に応じて3割となる場合もあり) |
75歳以上 | 原則1割(所得に応じて2~3割となる場合もあり) |
医療費の自己負担額が大きくなった場合には、「高額療養費制度」の利用が可能です。高額療養費制度とは、医療費の自己負担額が一定の上限額を超えた場合に、払い戻しを受けられる制度のことを指します。高額療養費制度があることで、万が一100万円の医療費がかかってしまったときでも、自己負担額は10万円程度で済むのです。
そのほかにも、出産時には原則42万円の出産育児一時金が支払われます。また、被用者保険の場合、病気やケガで働けなくなったときの生活費をカバーする「傷病手当金」の 請求も可能です。
公的医療保険でカバーできない費用
公的医療保険でカバーできない費用には、主に以下のようなものがあります。
- 入院時の差額ベッド代
- 入院時の食事代
- 入院時の雑費(日用品、消耗品、家族の交通費など)
- 先進医療
差額ベッド代とは、入院して個室を利用するときにかかる費用のことです。平均で1日あたり6,354円がかかります。入院中の食費は、1食あたり460円 です。これらの費用や雑費、治療費を含めた入院1日あたりの平均費用は約2.3万円 、1回の入院における自己負担費用の平均は19.8万円 となっています。
先進医療とは、厚生労働省が認めた高度な医療技術を用いた治療のことです。2022年9月1日現在で84種類が指定されています。先進医療の技術料は公的医療保険の適用対象ではないため、費用は高額になりがちです。
安い医療保険について考えられる3つのこと
保険料が安い医療保険には、安いなりの理由があります。たとえば一般的な医療保険と比べて、給付金額や保障の範囲が限定されている場合があるなどです。安い医療保険ほど保障内容を細かく確認しておくことが大切です。
ここでは、安い医療保険について考えられることについて3つ紹介します。
①入院給付金日額が少ない可能性がある
医療保険は、病気やケガで入院した際に「入院給付金」を入院した日数に応じて受け取れるのが特長です。安い医療保険に加入した場合は、その入院給付金の日額が少ない可能性があります。
理由として契約者が支払う保険料は、「収支相等の原則」に基づいて決められているためです。収支相当の原則とは「契約者から集めた保険料の総額や運用益の合計が、保険金の支払い総額と保険会社の経費などの合計に一致するようになっている 」ことを指します。
要するに、保険料に応じた給付金が支払われる仕組みになっているのです。一般的に保険料が安ければ給付金は少なく、高ければ給付金が多くなります。
入院給付金日額が少なければ、受け取れる給付金の総額が少なくなるため、治療費を十分にカバーできないケースがあるでしょう。
②支払限度日数が短い場合がある
医療保険では、1回の入院で受け取れる入院給付金の支払いに日数制限が定められています 。たとえば30日や60日、120日などに設定されているのが一般的です。
保険料が安い医療保険の場合、入院給付金と同様に受け取れる給付額が少なくなる傾向にあるため、支払い限度日数も短くなるケースが多くあります。
支払い限度日数が少ない場合、入院途中で給付が終わってしまう可能性があり、自己負担する金額が大きくなる場合があるでしょう。
保険期間が短い場合がある
医療保険の保証期間は、大きく「終身タイプ」と「定期タイプ」に分けられます。終身タイプは保障が一生涯継続し、定期タイプは5年や10年と保険期間が決まっているものを指します。この2つのうち、定期タイプが終身タイプよりも保険料が安くなる傾向にあります。
ただし、定期タイプにはデメリットがあります。一般的な定期タイプの医療保険は、保険期間終了後に「更新」をすれば保険を継続できます。しかし、継続する場合は、更新時点の年齢に応じた保険料を支払わなくてはなりません。保険期間が短い医療保険に加入すると、更新ごとに保険料が大きくなり家計を圧迫する可能性があります。
手術給付金の支払いが「倍率一律タイプ」である
手術給付金の支払い方法は、「倍率一律タイプ」と「倍率変動」タイプの2種類があります。
倍率一律タイプは、給付対象となる手術の種類にかかわらず一律で「入院給付金の数倍」と決まっています。対して倍率変動タイプは、手術の種類や入院の有無に応じて支払い倍率が変わります。
保険料が安い傾向にあるのは、倍率一律タイプです。ただし、倍率一律タイプは、手術の種類によっては治療費を十分にカバーできない可能性があります。
安い医療保険でも十分な保障を受けやすい人
充実した公的保障が受けられる人や、病気やケガをしたときの経済的なダメージが少ない人は、安い医療保険でも十分にカバーできる場合あります。
ここでは、安い医療保険でも十分な保障を受けられる可能性が高い人の特徴を解説します。
独身で年齢的に若い人
独身の人は病気やケガで入院したときに、自分自身の治療費や収入の減少分さえ補えれば問題ありません。総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)」によると、単身世帯は2人以上の世帯と比べて支出が少なくなってい ます。万が一入院したときにカバーすべき範囲が少ない分、必要な保障も少なく済むでしょう。
年齢が若ければ病気にかかるリスクも低いため、医療保険を使う機会がないことさえあります。大きな保障を用意するよりも安い医療保険に加入した方が合理的といえるかもしれません。
公務員として働いている人
公務員の場合は、安い医療保険だけで保障が十分な可能性があります。理由としては、一般的な会社員と比べても福利厚生が充実しているためです。病気やケガで入院し、働けなくなった場合でも90日間の病気休暇が利用でき、給与のほぼ100%が利用時に支払われます。
その後休職が続いた場合でも、1年以内であれば給与のおおよそ80%が保証されるのです。もちろん会社員同様に傷病手当金制度も利用できるため、一定期間は収入が減る心配をする必要がないでしょう。
このことから病気やケガをした公務員の人は、治療費だけをカバーできれば問題ないといえるでしょう。安い医療保険でも十分にカバーできる可能性が高いといえます。
収入や貯蓄が十分にある人
入院したときにかかる費用を補うだけの収入や貯蓄が十分にある人は、安い医療保険でも十分に事足りる可能性があります。厚生労働省が出している「生涯医療費(令和元年度)」によると、一生涯でかかる医療費の平均を示す「生涯医療費」は約2,800万円となっています。
公的医療保険が適用されるため、実際の自己負担額はこの数値よりも少ない可能性があります。生涯医療費をカバーできるだけの収入や貯蓄があれば、医療保険に頼る必要はないでしょう。毎月の保険料を支払うよりも必要なときにその都度治療費を支払った方が効率的といえます。
安い医療保険では十分な保障を受けにくい人
安い医療保険では保障が不足し、万が一のときの治療費や生活費をカバーできなくなる可能性が高い人もいます。具体的にどんな人が当てはまるのか、その特徴を見ていきましょう。
中年・高齢の人
中年・高齢の人は病気にかかるリスクが比較的高い上に、長期間入院する可能性も高くなっています。それに伴って、入院時にかかる費用も多くなる傾向があるため、安い医療保険では十分な保障を受けられない可能性があるでしょう。
収入や貯蓄が少ない人
病気やケガにより入院すると、働けないことによる収入減少や治療費の負担が生じます。公的医療保険制度によって、ある程度の負担は軽減されますが、医療費控除対象外にあたる費用などについては、負担しなければなりません。
治療が長期間にわたれば負担が積み重なるため、家計が圧迫されてしまうでしょう。そのため、安い医療保険では、不足する生活費を十分にまかなえない可能性があります。
既婚で子供がいる人
既婚で子供がいる人は、教育費や住宅ローンなどの支出が増えがちです。これらの費用は病気やケガで入院している間も、支払い続ける必要があります。家計に影響を与えないためにも、入院に伴う治療費や収入の減少分については、確実にまかなえるようにしておく方がよいでしょう。その場合、安い医療保険では保障が不足する可能性があります。
自営業・フリーランスの人
会社員と異なり、自営業やフリーランスの人は、仕事を休んだときの保障がありません。有給休暇や病気休暇などはないため、入院して働けなくなると収入が得られなくなってしまいます。
傷病手当金制度もないため、働けない状態が長期間続いた場合には、治療費や収入減少分によって経済的なダメージを負ってしまうでしょう。自営業やフリーランスの人は、安い医療保険に加入すると十分な保障を得られないかもしれません。
安い医療保険に加入する際に確認するべき4つの項目
安い医療保険に加入するときには、保障内容の取捨選択や保障金額をいくらに設定するかが重要なポイントとなります。
ここでは、安い医療保険に加入するときにチェックしておきたい4つのポイントを解説します。
項目①:入院給付金の支払限度日数や日額
医療技術の進歩や、国全体で医療費削減の方向に向かっていることなどから、入院が短期化している傾向にあります。厚生労働省が公表している「令和2年(2020)患者調査の概況」によると、現在の平均入院日数は32.3日 です。
一方、病気の種類によっては入院が長引く場合もあります。三大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)の一つである脳血管疾患による入院日数の平均は77.4日、精神疾患による入院日数の平均は294.2日 です。
最低限の保障だけを備えたいのであれば、支払い限度日数は60日程度でも問題ありません。しかし幅広い病気に対して備えたい場合には、120日や180日程度の日数は必要でしょう。医療保険の中には、三大疾病で入院したときに限り、支払い限度日数が無制限になる商品もあります。
日本は公的医療保険制度が充実してるため医療費のことだけを考えれば、入院給付金日額は5,000円程度でも問題ありません。ただし差額ベッド代などの負担を考えた場合は、10,000円~15,000円程度はある方がよいでしょう。収入減少分をカバーする場合には、さらにプラスが必要です。
なお、これらの数値は貯蓄や資産などの経済状況を加味していないため、保険以外で備えられる手段があれば、それらも含めて設定しましょう。
項目②:手術給付金の倍率
安い医療保険に加入するときは、手術給付金の倍率がどのくらいになっているかを確認しておきましょう。保険料の安さを重視するなら、倍率一律タイプでも問題ありません。
ただし、高額な手術を受けるときの心配をしたくない人は、倍率タイプを選んだ方がよいでしょう。
倍率が変動するタイプには、入院中の手術の場合と、外来による手術の場合で倍率が異なるタイプや、比較的軽度な手術は倍率が低く、重大な手術ほど倍率が高くなっているタイプがあります。
項目③:特約の有無
安い医療保険を選ぶ上で、特約を付加するかどうかも重要なポイントです。代表的な特約には、以下のようなものがあります。
保障項目 | 保障内容 |
入院一時金特約 | 入院時にまとまった一時金が受け取れる |
通院特約 | 入院した後の退院日数に応じて給付金が支払われる |
先進医療給付特約 | 先進医療の技術科に対して給付金が支払われる |
特定疾病給付特約 | 三大疾病で所定の状態に該当したとき一時金が支払われる |
死亡保障特約 | 死亡時に遺族に対して保険金が支払われる |
保険料と給付金額のバランスを考慮しながら、個々のニーズに合わせて必要な特約だけを選択しましょう。
項目④:保障期間と保険料の払込期間
家計に余裕がなく当面の保険料を抑えたい人や、十分な貯蓄が用意できるまでの間だけ保険を契約したいと考えている人は、定期タイプの医療保険を選ぶとよいでしょう。
しかし、多くの定期タイプ保険は、更新により途中で保険料が高くなります。あまりにも保険料が高くなると、保険を継続できなくなる可能性もあるでしょう。
その場合、年齢的に医療保険の必要性が高まるタイミングで保障が受けられなくなるリスクがあります。長期的に保険を続けていきたいと考えている人は、終身タイプを選ぶのがおすすめです。
また、医療保険は、一生涯保険料を支払い続ける「終身払い」と、20年や30年で保険料を支払い終える「短期払い」の2種類に分けられます。
終身払いは、短期払いに比べて毎月の保険料負担が少ないのが魅力です。短期払いは収入源が限られてくる高齢期に、保険料を支払わなくて済むというメリットがあります。現在の生活状況やライフプランに合わせて最適な支払い方法を選択しましょう。
医療保険の保険料を安く抑える方法とは
健康状態や支払い方法によっては、保険料を安く抑えられる可能性があります。ここでは、医療保険の保険料を安く抑える方法を3つ紹介します。
非喫煙者割引の適用を受ける
生命保険会社では、加入者間の公平性を保つことを目的として加入時に所定の審査を実施しています。保険商品によっては健康上のリスクが低いと判断された場合に、割引された保険料が適用されるものもあります。
代表的なものが「非喫煙者割引」です。喫煙習慣がある場合、がんや生活習慣病などさまざまな病気のリスクが高まるとされているため、非喫煙者の場合は保険料が安くなります。
優良体割引の適用を受ける
優良体割引とは、保険会社所定の健康状態に関する基準をクリアした場合に適用される割引のことです。一般的には、BMIや血圧などの数値が基準として用いられます。優良体割引が適用されれば、保険料を安く抑えることが可能です。
保険料の支払い方法を年払いにする
医療保険の支払い方法には、毎月保険料を支払う「月払い」と、1年に1回まとめて保険料を支払う「年払い」があります。月払いと比べて年払いの方が保険料の総額は安くなるため、保険料を抑えたい場合には払込方法を変更するのも一つの手です。
保険料が比較的安い医療保険5選
ここでは、保険料が比較的安い医療保険を5つ紹介します。加入を検討する際の参考にしてください。
アクサダイレクト生命|はいりやすい医療
アクサダイレクト生命「はいりやすい医療」は、持病や入院歴がある人でも加入しやすい一生涯保障の医療保険です。加入する際の告知は3つだけとなっており、健康状態に不安がある人に向いています。
入院給付金は3,000円~10,000円の間で設定でき、手術給付金の対象となる手術は約1,000種類 です。満20歳~満69歳の人が申し込めるようになっています。
以下は年齢ごとの保険料の一例です。
年齢 | 男性 | 女性 |
20歳 | 2,270円 | 2,559円 |
30歳 | 2,596円 | 2,657円 |
40歳 | 3,089円 | 2,915円 |
50歳 | 3,835円 | 3,512円 |
60歳 | 4,834円 | 4,396円 |
※保険期間・保険料払込期間:終身
※保障内容:入院給付金日額5,000円(1入院の支払い限度日数60日)、手術給付金5万円、先進医療特約付加
※2022年10月16日時点
オリックス生命|医療保険CURE Next[キュア・ネクスト]
オリックス生命「医療保険CURE Next」は、生活習慣病に手厚く備えたい人におすすめの保険です。七大生活習慣病入院給付特則(七大疾病無制限型)を付帯することで、七大生活習慣病(がん、心疾患、脳血管疾患、糖尿病、高血圧性疾患、肝硬変、慢性腎臓病)で入院した場合、入院給付金の支払い日数が無制限になります。
0歳~80歳まで申し込み可能となっており、保障は一生涯です。保険料も加入時のまま上がりません 。以下は、年齢ごとの保険料の一例です。
年齢 | 男性 | 女性 |
20歳 | 1,250円 | 1,550円 |
30歳 | 1,620円 | 1,865円 |
40歳 | 2,240円 | 2,175円 |
50歳 | 3,255円 | 2,940円 |
60歳 | 4,440円 | 3,915円 |
※保険期間・保険料払込期間:終身
※保障内容:入院給付金日額5,000円(1入院の支払い限度日数60日、7大疾病無制限型)、手術給付金5万円、先進医療特約付加
※2022年10月16日時点
ネオファースト生命|ネオdeいりょう
ネオファースト生命の「ネオdeいりょう」は、健康に自信のある人におすすめの医療保険です。過去の入院歴や喫煙の有無、BMIなどの所定の基準をクリアすることにより健康保険料率が適用され、安く保険に加入できる可能性があります。
満20歳~満85歳の人まで申し込みが可能です。主契約は入院保障のみとなっており、個々のニーズに合わせて手術保障特約や、三大疾病一時給付特約などを組み合わせられます。以下は年齢ごとの保険料の一例です。
年齢 | 男性 | 女性 |
20歳 | 931円 | 1,179円 |
30歳 | 1,219円 | 1,419円 |
40歳 | 1,670円 | 1,692円 |
50歳 | 2,385円 | 2,273円 |
60歳 | 3,404円 | 3,142円 |
※保険期間・保険料払込期間:終身
※保障内容:入院給付金日額5,000円(1入院の支払い限度日数60日)、手術給付金5万円、先進医療特約付加 健康保険料率適用
※2022年10月16日時点
チューリッヒ生命|終身医療保険 プレミアムZ
チューリッヒ生命「終身医療保険プレミアムZ」は、長期の入院にしっかり備えたい人におすすめの医療保険です。8大疾病延長入院給付を付加すると、入院1回あたりの支払い日数が無制限となります。ストレス性疾病延長入院給付金などを付加した場合には、1回の入院で365日まで保障対象となるのが特徴です。
保障は一生涯となっており、健康のまま過ごせたときには還付金を受け取れるタイプも選択できます。 以下は、年齢ごとの保険料の一例 です。
年齢 | 男性 | 女性 |
20歳 | 834円 | 939円 |
30歳 | 1,004円 | 1,019円 |
40歳 | 1,344円 | 1,164円 |
50歳 | 1,949円 | 1,554円 |
60歳 | 3,104円 | 2,269円 |
※保険期間・保険料払込期間:終身
※保障内容:入院給付金日額5,000円(1入院の支払い限度日数60日)、手術給付金5万円、先進医療特約付加
※2022年10月16日時点
アクサダイレクト生命|アクサダイレクトの終身医療
アクサダイレクト生命「アクサダイレクトの終身医療」は、カスタマイズ性の高さが魅力の医療保険です。長期入院時に一時金が受け取れる特約や、退院後の通院に対応できる特約など、さまざまな特約があります。ニーズに合わせて組み合わせることで、必要な保障だけを手ごろな保険料で備えられるのが特徴です。
満20歳~満69歳までの方が申し込み可能となっており、保障は一生涯です。スマホから最短15分で申し込み手続きを完了できるようになっています。以下は年齢ごとの保険料の一例です。
年齢 | 男性 | 女性 |
20歳 | 1,000円 | 1,095円 |
30歳 | 1,275円 | 1,275円 |
40歳 | 1,680円 | 1,540円 |
50歳 | 2,340円 | 2,070円 |
60歳 | 4,185円 | 3,210円 |
※保険期間・保険料払込期間:終身
※保障内容:入院給付金日額5,000円(1入院の支払い限度日数60日)、手術給付金5万円、先進医療特約付加
※2022年10月16日時点
保険料が安いとされる「共済」とは
「共済」とは、相互扶助の概念に基づいて組合員が掛け金を拠出することで病気やケガ、死亡時など万が一のことが起こった際に共済金が支払われる仕組みのことです。営利目的ではなく、組合員に最大限の還元をするために運営されている点が大きな特徴となっています。
共済の中には、民間の生命保険会社に似た保障事業を行っているところもあります。代表的なのは、都道府県民共済やコープ共済、JA共済などです。
共済と医療保険の仕組みは一見似ていますが、さまざまな点で違いがあります。
共済と医療保険の違い
以下は共済と医療保険の主な違いです。
共済 | 医療保険 | |
運営主体 | 協同組合 | 民間の生命保険会社 |
根拠法令 | 消費生活協同組合法や農業協同組合法など | 保険業法 |
監督官庁 | 厚生労働省 | 金融庁 |
加入対象者 | 組合員とその家族 | 不特定多数 |
営利目的かどうか | 非営利 | 営利 |
共済に加入するためには出資金として数百円を支払い、組合員となる必要があります。また、根拠法令や監督官庁が異なる点も覚えておきましょう。
共済のメリット・デメリット
ここでは、共済のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
共済に加入するメリット
【メリット】
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共済の大きなメリットは、非営利のためそもそもの掛け金が割安になっていることです。
さらに、共済全体で給付金の支払い実績が少なく、決算で剰余金が出た場合には掛け金の一部が割戻金として組合員に返還されるため、実質的な保険料負担はかなり軽くなる場合があります。
共済で加入できる商品はほとんどがパッケージ商品となっており、必要な保障が満遍なく組み込まれています。保険に対する知識がなくても、手軽に必要な保障を得られるのもメリットです。
共済に加入するデメリット
【デメリット】
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共済は医療保険と異なり、年齢や性別による保険料の違いはありません。しかし、ある程度加入者間での公平性を保つために、年齢を重ねると保障が少なくなっていく商品もあります。保険が必要となる時期に、保障が手薄になることに対して、不安を感じる人もいるかもしれません。
パッケージ商品となっている分、個々のニーズに合った保障や特約を選択したり、保障金額を設定したりするのは難しくなっています。選択肢が少ないのが共済のデメリットです。
安く加入するなら共済と医療保険どちらがよい?
保険料の安さという観点では、共済に加入するのがお得といえます。毎月2,000円程度の掛け金を支払うことで、必要最低限の保障を得られるのは魅力です。しかし掛け金は年齢や性別を問わず一律となっているため、年齢が若く健康な人にとっては必ずしも割安とは言い切れません。
また、医療保険と比べると選択肢が少ないため、人によっては病気やケガで入院した際に、十分な保障を確保できない可能性があります。
どうしても保険料を捻出するのが難しい場合は、共済だけに加入するのも一つの手です。しかし、ある程度の保障も備えたい場合には、医療保険の上乗せ保障として共済を活用する方がよいでしょう。
まとめ
安い医療保険には、安い医療保険ならではの特徴があります。保険料の安さだけに目を向けて選んでしまうと、万が一病気やケガで入院した際に、必要な保障が得られなくなってしまうこともあるでしょう。
安い医療保険への加入を検討する際には、収入や健康状態などに基づいて個々の抱えるリスクを見極めた上で判断することが大切です。
どのような医療保険を選べばよいのか迷ってしまう場合には、この記事で示したポイントを参考にしながら選んでみてください。
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。 <保有資格>CFP