【投資・証券用語集】元本保証とは

用語

元本保証/がんぽんほしょう

『元本保証』とは、ある投資を始めるときに出したお金(元本/元手)が、運用期間中減らないことを保証することです。

元本保証と元本割れ

銀行預金のように、最初に預けたお金が運用期間中減らないことを保証している金融商品を「元本保証」といいます。対して株式投資のように、運用中の価格が最初の購入代金である元本を下回るのが「元本割れ」です。

元本保証されている金融商品は、リスクは低いですが収益性は高くありません。逆に、元本割れのリスクがある金融商品は、リスクが高い代わりに収益性も高くなっています。

元本保証と元本確保の違い

元本保証と似ている言葉に、「元本確保」があります。

元本確保は、満期になれば元本割れをしないことが保証されている金融商品です。例えば、支払った保険料に対する保険金の割合(返戻率)が100%を超えている学資保険が、中途解約したことで手数料などが必要になるために、元本割れになるケースなどが該当します。

金融商品で、元本保証されているのは厳密にいうと預貯金だけです。ですから、元本割れのリスクが少ない金融商品として紹介されているのは、多くが元本確保された金融商品になります。

元本保証・元本確保されている金融商品やリスクの低い金融商品の例

元本保証・元本確保されている金融商品やリスクの低い金融商品には以下のようなものがあります。

定期預金

「定期預金」は、あらかじめ決められた期間お金を預けることで、普通預金よりも高い利率が設定されています。中途解約した場合、利息は減りますが、元本割れしないのがメリットです。1か月未満から10年とさまざまな期間の定期預金があります。

また預貯金は、預けている金融機関が破綻しても1,000万円までの元本とその利息が、「預金保証制度」によって保証されるので安心です。

貯蓄型保険

学資保険や養老保険、個人年金などで返戻率が100%を超える「貯蓄型保険」も元本確保された商品です。生命保険や個人年金は、保険料が「生命保険料控除」の対象となるので、節税効果もあります。ただし、中途解約すると、元本割れする商品もあるので注意しましょう。

個人向け国債

「個人向け国債」は、国が個人投資家向けに発行する債券です。「固定3年」「固定5年」「変動10年」があります。1年間は中途換金できませんが、それ以降は満期前に売却しても元本割れしません。満期になれば、最低でも年率0.05%(税引前)の金利が保証されているのも魅力です。半期に1度、利息も受け取れます。

地方債

「地方債」は、都道府県など地方公共団体が発行する債券です。公営企業の資金調達のために発行されます。利率は発行元により異なりますが、国債よりも高めです。満期の期間が長いほど利率が高くなり、発行元によっては0.5%を超える20年債もあります。ただし、中途解約すると、元本割れをするリスクもあるので注意しましょう。

公社債投資信託

「投資信託」では、個人投資家から集めた資金を専門家が投資・運用し、利益を分配します。そのうち、投資先を国債や地方債、政府機関が発行する政府機関債、企業が発行する社債のみに投資するのが「公社債投資信託」です。投資先が安定しているため、市場の影響を受けにくく、リスクの低い金融商品となっています。しかしながら、大企業が倒産すると損失が発生する可能性があるので注意が必要です。

旅行積立

旅行が好きな人や定期的に帰省する人におすすめなのが「旅行積立」です。旅行会社や航空会社で申し込めます。旅行積立は、1.5から3%と高い利回りが魅力です。預け先によっては、条件を満たすことでマイルなど+αも受け取れます。

デメリットは、受け取りが旅行券であるため、預け先でしか使用できないことです。預け先を選ぶときは、利回りも大切ですが、使い勝手も考慮するといいでしょう。

デパート積立

「デパート積立」では、1年間決まった金額を積み立てると、ボーナスを上乗せして商品券を受け取れます。ボーナスは、1か月が一般的です。つまり、利回りは年8になります。商品券は、積立をしたデパートでしか使用できませんが、積立をしている人だけの優待などが付いているデパートもあるため、よく利用するデパートがある人にはおすすめです。

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オカネノホンネ編集部

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