【ローン用語集】適用金利とは

用語

適用金利/てきようきんり

『適用金利』とは、借り入れ時に用いられる金利です。対して、店頭で表示されている金利を店頭表示金利、または基準金利といいます。

適用金利と基準金利

店頭表示金利/標準金利は、店頭で表示している住宅ローンの金利です。市場金利などを基に各金融機関が決定しています。対して、適用金利は、基準金利を基に契約者の状況に応じて計算される金利です。借入時には、適用金利が用いられます。適用金利の計算方法は金融機関ごとに異なり、公開されていません。

では、”変動金利 年0.475%”などのように記載されている金利は何なのか?”と思った人もいるのではないでしょうか。これは基準金利から、何らかの理由で金利を引き下げた(金利の優遇)後の金利(表面金利)です。金利の優遇は、利用する金利タイプやキャンペーンの適用などを理由におこなわれます。

変動金利型 年0.475%
店頭表示金利 年2.475%
変動金利 最大▲年2.00%
給与振込口座に指定することで更に▲年0.01%

例えば、上記のようにホームページなどで記載されていたとします。▲は、金利の引き下げの意味です。つまり、変動金利型住宅ローンを利用することで最大で年2.00%引き下げられるので、表面金利は年0.475%となっています。さらに契約者が給与振込口座を指定すると、一律に年0.01%が店頭表示金利から引き下げられるので、もっとも金利が低いケースは年0.465%です。

ここで注意が必要なのは、記載されている変動金利の優遇は、”最大”という点になります。最大となっている場合、受けられる金利の引き下げ幅が決まるのは、本審査のときです。審査結果によっては、引き下げだけでなく、金利が上乗せされることもあります。

ですから金利を重視して住宅ローンを比較する人は、ホームページなどの金利は目安と考え、実際に審査を申し込み、ご自身の適用金利を確認してください。

金利優遇のタイプ

住宅ローンの金利タイプによっては、表面金利と併せて金利優遇のタイプが記載されています。金利優遇のタイプは、「全期間引き下げタイプ」と「当初期間引き下げタイプ」の2です。

全期間引き下げタイプとは

借り入れている期間、同じ引下げ幅で金利の優遇が受けられるのが、「全期間引き下げタイプ」です。通期優遇や全期間優遇ともいわれます。全期間引き下げタイプの優遇金利は、変動金利型住宅ローンで金利が見直されたときや変動金利型から固定金利型に切り替えたときも変りません。

全期間引き下げタイプは、借入期間が長く、繰り上げ返済の予定がない人や変動金利型で借り入れて、金利が上昇したタイミングで固定金利に切り替える予定の人に向いています。

当初期間引き下げタイプとは

「当初期間引き下げタイプ」は、借り入れから一定期間は優遇金利が大きく、その期間を過ぎると優遇金利が少なくなる仕組みです。当初優遇ともいわれます。優遇金利が大きい期間は、全期間引き下げタイプの優遇金利よりも引下げ幅が大きいのがメリットです。

当初期間引き下げタイプは、借り入れから数年間は子どもの学費など住宅ローン以外の出費があって月々の返済額を抑えたい人や繰り上げ返済をして早い時期に完済する計画の人などに向いています。

総返済額がどちらのタイプで多くなるかは、借入額と借り入れ期間で変ります。総返済額を重視して金利優遇のタイプを選ぶのであれば、実際の数値を用いてシミュレーションするといいでしょう。

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オカネノホンネ編集部

オカネノホンネ編集部

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