夫婦は生命保険に毎月いくら支払っている?家族構成・年代・働き方に分けて詳しく解説!

保険全般

生命保険に加入すると長期間継続して保険料を支払うことになるため、家計に無理のない範囲で加入することが大切です。既に加入している保険や、加入を検討している保険の保険料が適切かどうか、判断基準がなく困っている人も少なくないでしょう。

そんなときは、他の家庭でどのくらいの保険料を支払っているのかを参考にするのも一つの方法です。適切な保険料の水準は、各家庭の経済状況やライフスタイルによって異なりますが、保険料を決める際の参考になるでしょう。

本記事では、夫婦が支払っている生命保険料の平均額を、様々な観点から紹介します。

【家族構成別】夫婦が払っている生命保険料の平均

生命保険文化センターの「令和3年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、夫婦が支払っている生命保険料の平均は以下の通りです。

家族構成 年間支払保険料(平均) 月間支払保険料(平均)
夫婦2人のみ(世帯主40歳未満) 21.0万円 約1.8万円
夫婦2人のみ(世帯主40〜59歳) 37.4万円 約.3.1万円
夫婦2人のみ(世帯主60歳以上有職) 37.9万円 約3.2万円
夫婦2人のみ(60歳以上無職) 31.9万円 約2.7万円
夫婦2人と子ども(末子乳児) 33.2万円 約2.8万円
夫婦2人と子ども(末子保育園児・幼稚園児) 40.2万円 約3.3万円
夫婦2人と子ども(末子小学生・中学生) 36.9万円 約3.1万円
夫婦2人と子ども(末子高校・短大・大学生) 36.3万円 約3.0万円
夫婦2人と子ども(末子就学終了) 42.1万円 約3.5万円

※月間支払保険料(平均)は、年間支払保険料(平均)を12で除して算出

最も年間支払保険料の平均が低いのは「夫婦2人のみ(世帯主40歳未満)」の世帯で、最も平均が高いのは「夫婦2人と子ども(末子就学終了)」の世帯です。

子どもが生まれると生活にかかるお金が増えるため、世帯主に万が一のことがあった場合の影響は大きくなります。その結果、生命保険で用意すべき金額が増え、保険料の支払いも大きくなる傾向にあるといえます。

【年代別】「夫婦二人・扶養子どもなし」の世帯が払う生命保険料と目的

ここでは、夫婦二人のみの世帯はどのくらい生命保険料を支払っているのか、またどのような目的で生命保険に加入しているのかなどについて詳しく解説します。

世帯主が40歳未満の場合

夫婦二人のみの世帯で世帯主が40歳未満の場合、年間支払保険料の平均は21.0万円です。ほかの年代と比べても少なくなっており、万が一に備えて最低限の備えをしていると予測できます。

20代や30代は40代以降と比べて収入が少ない傾向にあるため、支払える金額の上限が低いことも年間支払保険料の低さに関係しているでしょう。特に20代以下では、世帯主または配偶者のどちらかに限り生命保険に入っていない世帯も少なくありません。生命保険文化センターの「2021年度生命保険に関する全国実態調査」によると、世帯主の年齢が29歳以下の場合、世帯主と配偶者がともに生命保険に加入している割合は54.5%です。一方で、40代や50代は80%を超えています。

世帯主が40~59歳の場合

夫婦二人のみの世帯で世帯主が40~59歳の場合、年間支払保険料の平均は37.4万円です。月間の支払い保険料の平均は約3.1万円で、40歳未満と比べると約1.3万円増えています。

年齢を重ねて、健康上のリスクに対する意識が高まり、保障を手厚くする人が多いと考えられるでしょう。また、この年代では老後に備えるべく、45歳を過ぎたあたりから個人年金保険の加入率も増える傾向があります。

また、夫婦2人のみの世帯の個人年金保険の世帯加入率は、40歳未満では16.1%であるのに対して、40〜59歳では26.7%に上がっています。老後に向けた資産形成に取り組む人が増え始めることが、支払い保険料の増加の要因として考えられるでしょう。

世帯主が60歳以上の場合

夫婦二人のみの世帯で世帯主が60歳以上かつ有職の場合、年間支払保険料の平均は37.9万円、60歳以上かつ無職の場合は31.9万円です。

60歳を過ぎてもある程度の収入を得ており、支払える余力がある人は、それまでに加入している保険を継続しやすいでしょう。一方で、無職で収入が年金などに限られる人は、定年を迎えるタイミングで保障を減らし、保険料の負担を抑える傾向があると考えられます。

「夫婦二人・扶養子どもあり」の世帯が払う生命保険料と目的

夫婦二人と子どもで生活している世帯が支払う年間生命保険料の平均は、以下の通りです。

家族構成 年間支払保険料(平均) 月間支払保険料(平均)
夫婦2人と子ども(末子乳児) 33.2万円 約2.8万円
夫婦2人と子ども(末子保育園児・幼稚園児) 40.2万円 約3.3万円
夫婦2人と子ども(末子小学生・中学生) 36.9万円 約3.1万円
夫婦2人と子ども(末子高校・短大・大学生) 36.3万円 約3.0万円
夫婦2人と子ども(末子就学終了) 42.1万円 約3.5万円

※月間支払保険料(平均)は、年間支払保険料(平均)を12で除して算出

月間支払保険料の平均は、おおむね3万円前後で推移しています。子どもがいる世帯においては、世帯主の死亡時の備えと子どもの教育資金の備えの2点が主な保険加入の目的として考えられます。

特に就学中の子どもがいる世帯では、子どもがいない世帯に比べて、死亡保険の必要性を感じているケースが多いようです。生命保険文化センター 「2022年度生活保障に関する調査」によると、就学中の子どものいる既婚男性のうち、半数以上が直近で加入した契約の目的について「万一死亡した時のため」と回答しています。一方、子どもがいない既婚男性の場合、死亡時に備える目的で保険に加入する人は3割程度です。

【働き方別】夫婦の生命保険料の平均

以下の表は、夫婦の支払う生命保険料(年間)の平均を就労形態別にまとめたものです。

片働き(世帯主就労・配偶者無職) 共働き(配偶者フルタイム) 共働き(配偶者パート・派遣)
30代以下 32.2万円 40.9万円 32.3万円
40代 33.5万円 42.9万円 32.8万円
50代 35.9万円 60.6万円 42.4万円
60代 41.5万円 63.5万円 37.8万円

※出典:生命保険文化センター「令和3年度 生命保険に関する全国実態調査」

どの年代においても、共働き(配偶者フルタイム)世帯の支払い保険料が最も多くなっています。これは、収入が多いため、保険料を支払う余力が大きいことが関係していると考えられるでしょう。

また、年齢を重ねるにつれ、片働き世帯と共働き(フルタイム)世帯の差は大きくなる傾向があり、60代では年間支払い保険料に20万円以上の開きがあります。

夫婦における生命保険の保険金額

以下は、夫婦が実際に加入している生命保険(死亡保険)の平均保険金額を、ライフステージ別にまとめた表です。

家族構成 世帯主の死亡保険金額 配偶者
夫婦2人のみ(世帯主40歳未満) 1,282万円 701万円
夫婦2人のみ(世帯主40〜59歳) 1,326万円 645万円
夫婦2人と子ども(末子乳児) 1,945万円 944万円
夫婦2人と子ども(末子保育園児・幼稚園児) 1,961万円 885万円
夫婦2人と子ども(末子小学生・中学生) 2,093万円 904万円
夫婦2人と子ども(末子高校・短大・大学生) 1,709万円 639万円
夫婦2人と子ども(末子就学終了) 1,112万円 621万円
夫婦2人のみ(世帯主60歳以上有職) 873万円 619万円
夫婦2人のみ(60歳以上無職) 577万円 384万円

※参照元:生命保険文化センター「令和3年度 生命保険に関する全国実態調査

子どもがいる世帯よりも夫婦2人のみの世帯の方が、準備している保険金額は少ない傾向にあります。子どもがいる世帯では、親が亡くなった場合、生活費や教育費を賄うことが難しくなる可能性があるため、死亡時の備えを十分にしておく必要があると考えられます。

また、子どもの成長に伴い、保障金額を少なくする傾向があることも読み取れるでしょう。子どもが成長するにつれて、将来にわたって必要な教育費や生活費が減少するため、必要な保障額も少なく済むケースが一般的です。

さらに、上記の表からは世帯主だけでなく、配偶者も一定の死亡保障を用意していることが窺えます。夫婦の一方が亡くなったときにもう一方の経済的な負担が大きくなるようであれば、世帯主であるかに関係なく生命保険に加入しておいた方がよいでしょう。

夫婦が生命保険を選ぶ際の3つのポイント

ここでは、夫婦が生命保険を選ぶ時に押さえておきたい3つのポイントについて詳しく解説します。

1.月々の収入・支出から保険料の目安を算出しておく

保険を選ぶ際は、月々の収支を考えて、家計に無理なく支払える保険料の目安を決めておきましょう。保障は手厚いに越したことはありませんが、保険料が高すぎると生活を圧迫してしまい、思い描いていたような夫婦生活を送れなくなる可能性があります。

目安を決める際は、自分たちと年収が近い世帯の支払っている保険料を参考にしてみてもよいかもしれません。

世帯年収 世帯年間払込保険料
200万円未満 20.5万円
200〜300万円未満 28.0万円
300〜400万円未満 31.5万円
400~500万円未満 30.6万円
500〜600万円未満 31.9万円
600〜700万円未満 32.9万円
700〜1,000万円未満 43.4万円
1,000万円以上 57.9万円

※参照元:生命保険文化センター「令和3年度 生命保険に関する全国実態調査

年収が高ければ、遺族の生活費も大きくなる傾向があるため、用意すべき保険金額が大きくなります。したがって、年収が高いほど保険料が高くなっていると考えられます。

ただし、年収が多くても住宅ローンや教育費などの支出が多く、家計に余裕がないケースもあるでしょう。上記の数値はあくまで目安として、世帯の家計状況を考慮して支払える保険料を考えてみましょう。

2.家庭の状況を踏まえて必要な保障を決めておく

生命保険を選ぶ際は、必要な保障を夫婦で話し合って決めておきましょう。どんなに保険料を安く抑えられたとしても、必要な保障に加入できていなければ、万が一のことが起きたときに、経済的な不安を抱えることになってしまいます。

たとえば、片働きで一方が専業主婦の場合には世帯主がなくなると一気に家計が傾く可能性があるため、死亡保険を充実させておくとよいでしょう。

一方、共働きで夫婦それぞれ同程度の収入があり、毎月の家計が大きく黒字になっている状況であれば、夫婦のどちらかに万が一のことがあっても家計が大きく傾くとは考えにくいため、お互いに迷惑をかけないよう、葬儀代程度を賄えるような最低限の死亡保障や、医療保険などに加入した方がよいでしょう。

もちろん共働きであっても夫婦のどちらかに万が一のことがあったときに、家計が傾くケースもあるため、それぞれの家庭の状況を踏まえて必要な保障を備えておくことが大切です。

3.将来を見据えて保険のタイプを考えておく

生命保険には「貯蓄型」と「掛け捨て型」の2種類があります。将来を見据えた上で、加入する保険のタイプを考えた方がよいでしょう。

たとえば、子どもが成長するまでの間、手ごろな保険料で高額な保障を確保しておきたいのであれば、掛け捨て型の死亡保険に加入するのがおすすめです。

一方、老後の生活費への備えも考えている場合は、資産形成の手段として活用できる、満期保険金や解約返戻金が受け取れるような貯蓄型の死亡保険に加入した方がよいでしょう。

ライフイベントに応じて保険を見直すことも大切

生命保険は。一度加入したら終わりではありません。人生には結婚や出産、子供の進学、住宅購入、退職などの大きな節目となるライフイベントがあり、そうしたライフイベントが起これば、リスクが変化するため、必要な保障を見直す必要があります。

たとえば、子供がいない夫婦の場合は、最低限の医療保障があればよいでしょう。しかし、子供が生まれれば一家の大黒柱に万が一のことがあり、子供の生活費や教育費が払えなくなるリスクが発生します。そうしたリスクに備えて保障を増やすことを考慮しなければなりません。反対に、子供が巣立った後は、これまでの保障だと過剰になる可能性があるため、保険金額を減らす必要が出てくるでしょう。

このようにライフイベントによってリスクが変化するため、加入時の保障のままでいると、いざというときに経済的なリスクに対処できなくなる恐れがあります。ライフイベントのタイミングで、しっかりと保険を見直すことが重要です。

まとめ

年代や子供の有無、働き方などによって、夫婦が支払う生命保険料の平均額には違いがあります。ただし、平均額は目安に過ぎず、それぞれの家庭にあった保険のあり方を見つける必要があります。

保険を選ぶ際は、保険料の高低だけでなく、世帯にとって必要な保障内容やライフステージを踏まえて、最適なプランを検討しましょう。たとえば、子供がいれば子供の教育資金や万が一の場合の生活費の確保が重要になります。一方で、子供が独立した後は過剰な保障は必要ありません。

ライフステージの変化に合わせて保障を見直すことが不可欠です。平均額は参考程度に留め、自身の状況をよく考えた上で、最適な生命保険に加入または見直しをすることをおすすめします。

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オカネノホンネ編集部

オカネノホンネ編集部

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