40代におすすめの生命保険とは?40代における生命保険の加入実態についても紹介!

保険全般

40代に入ると、20代や30代の頃と比べて生活環境や健康状態が大きく変わることも珍しくないでしょう。これまで加入していた保険の見直しや、新たに必要な保険への加入を検討している人も多いかもしれません。

本記事では、40代におすすめの生命保険の選び方や加入実態をわかりやすく解説します。自分や家族にとって最適な保険を見つけるための参考にしてください。

データで見る40代における生命保険加入の実態

まずは、40代における生命保険の加入状況について詳しく解説します。どのくらいの保険に加入すべきか、検討する際の参考にしてください。なお、以下で示すデータは、生命保険文化センターの「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」を参照しています。

40代の生命保険加入率

40代の生命保険加入率は、男性が86.1%、女性が86.3%です。これは全年代の平均である男性77.6%、女性81.5%を上回っており、多くの人が保険に加入していることが窺えます。万が一のことが発生した際に家族へ与える経済的な影響や、健康面のリスクが高まることなどを考慮し、この年代で保険の検討を始める人が多いと考えられるでしょう。

40代における生命保険の保障額・保険料

40代が加入している普通死亡保険金額の平均は、男性で1,883万円、女性で807万円です。30代と比べると若干少ない傾向にあります。また、40代の年間払込保険料の平均は、男性22.4万円、女性18.6万円で す。月額に直すと、男性は約1.9万円、女性は約1.6万円の保険料を支払っていることになります。

生命保険に加入する際は、これらの金額を参考にしながら、家計に無理のない保険料で加入することが大切です。

40代におすすめの生命保険

40代におすすめの生命保険は以下の通りです。

  • 医療保険
  • 終身保険
  • がん保険
  • 就業不能保険
  • 定期保険

以下では、それぞれの保険の特徴や必要性について解説します。

医療保険

医療保険は、病気やケガの際にかかる治療費や支出をカバーするための保険です。

40代は家庭や会社での責任が重くなりやすい年代です。40代では男女ともに、「精神及び行動の障害」が最も多い入院理由になっています。精神疾患による入院は、長期化する傾向がある ため、入院費用が高額になった場合に備えて医療保険に加入しておくとよいでしょう。

また、40代は高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病を発症するリスクが高くなるとされています。生活習慣病に対して手厚く保障する商品や特約などを検討するのも一つの方法です。

終身保険

終身保険は、一生涯にわたって死亡保障が得られる保険です。解約しない限り、保障は続くため、遺族に確実に保険金を遺せます。そのため、誰しもがいつか必要になる、葬儀代や死亡時の整理費用を備えるのに適した保険です。

また、途中で解約した場合には、契約からの経過年数に応じた解約返戻金を受け取れます。子どもの進学費用や老後の生活費など、急にお金が必要になった際には、解約してこれらの費用に充てることもでき、柔軟に活用できる点が魅力です。

がん保険

がん保険は、がんの保障に特化しており、がんに罹患した際の治療費や収入減少などをカバーするのに役立つ保険です。がん保険では、がん診断一時金やがん治療給付金、がん入院給付金などの給付金が支払われます。

40代になると、がんの罹患リスクは徐々に上昇し 始めます。特に乳がんや 子宮がん など、女性特有のがんに罹患するリスクが高くなる点も特徴的です。一度がんに罹患すると加入するのが難しくなるため、特に女性はできるだけ早めに加入しておくことをおすすめします。

就業不能保険

就業不能保険は、病気やケガで働けなくなった場合の収入減少に備える保険です。

会社員であれば、傷病手当金の給付を受けられる場合もありますが、その給付は最長で1年6か月までです。1年6か月を超える場合、障害年金を受給することも可能ですが、必要な生活費をすべてカバーできるとは限りません。そのため、長期の療養が必要になった場合には、収入が大きく減少する可能性があります。

民間の医療保険に加入している場合、給付金を活用して治療費や収入減少をある程度カバーすることもできるでしょう。しかし、民間の医療保険では、基本的に特約などをつけない限り、在宅療養の際には給付金が支払われないため、カバーできないケースもあります。

就業不能保険に加入しておけば、就業不能状態が所定の期間継続した場合に、毎月給付金が受け取れるため、収入の減少を補填するのに役立つでしょう。ただし、就業不能保険の給付条件は各社で異なります。精神疾患を対象外としている場合や、少額の保険金しか支払われない場合もあるので注意が必要です。

定期保険

定期保険は、遺族が生活を維持するために必要な費用をカバーする保険です。被保険者が死亡・高度障害状態になった場合に保険金が支払われます。保険期間が一定年数・一定期間に限定されているため、割安な保険料で手厚い保障を備えられるのが特徴です。

定期保険を検討する際は、無駄なく合理的に加入するためにも「必要保障額」を計算しておきましょう。必要保障額とは、遺族が安心して生活するために必要な金額のことで、生活費や教育費用など「遺族が必要となる支出」から、遺族年金や配偶者の収入など「遺族が得られる収入」を差し引くことで求められます。

【家族構成別】40代におすすめの生命保険の選び方

40代は多様な生活スタイルが考えられる時期です。ここでは、家族構成に応じた最適な保険の選び方を詳しく解説します。

独身世帯の場合

独身世帯の場合、自身に万が一の事態が発生した際に、自分で対処できるように準備しておくことが重要です。病気やケガで治療費が必要になったり、収入が大きく減少したりする可能性も考慮して、医療保険や就業不能保険などに加入しておくと安心感を得られるでしょう。

一方、死亡保険については、独身の場合は養う家族がいないため、最低限の葬儀代や死後整理費 用などを準備しておけば十分であることが多いでしょう。

既婚者・子どもがいる世帯の場合

既婚かつ子どもがいる世帯の場合、家族の生活を守ることを念頭において生命保険を選ぶ必要があります。

子どもの生活費や教育費をカバーできるよう、まずは死亡保険への加入を最優先で検討しましょう。また、病気やケガで長期間働けなくなるリスクにも備えて、就業不能保険にも加入しておいた方が賢明です。

既婚者・子どもがいない世帯の場合

既婚者で子どもがいない世帯は、家計の状況に合わせて加入する保険を決めましょう。

片働きの場合やどちらか一方の収入に頼って生活している場合は、家計の中心となっている人に万が一のことがあると、配偶者が経済的な面で困窮する可能性があります。そのため、配偶者の収入を考慮しながら、死亡保険に加入しておくことが大切です。

また、子どもがいない場合、収入にゆとりが生まれるケースもあります。老後生活に備えて、40代のうちから計画的に貯蓄を始めておくことも大切です。その場合は、個人年金保険や終身保険のような貯蓄性のある保険に加入しておくとよいでしょう。

40代が生命保険を選ぶときに考えておきたい4つのポイント

40代が生命保険を選ぶときは、以下4つのポイントを押さえておきましょう。

  • 保険の加入目的
  • 保険金額
  • 保険期間
  • 保障内容・特約

1.保険の加入目的

生命保険を選ぶ際は、まず「誰のために」「どんなリスクに備えるために」保険に加入するのかを明確にしておきましょう。

もちろん、保険は加入しているだけで安心感を得られるという側面もあります。しかし、加入目的からずれた保険に加入していると、万が一の際に必要な保障を得られなくなってしまい、自身や家族の生活が苦しくなったり、理想のライフプランを実現できなくなったりする可能性があります。

たとえば、老後の生活資金を確保する目的で加入したはずの生命保険が、実際には入院給付金がメインの医療保険であった場合、貯蓄の効果はほとんど期待できないでしょう。生命保険に加入する際は、自身や家族の将来にどのようなリスクが想定されるかを考え、それに合った保険商品を選択することが重要です。加入目的が明確になっていれば、不必要な保険に加入する事態も避けられるでしょう。

2.保険金額

生命保険を選ぶ際は、万が一の場合に必要となる保障額に合わせて保険金額を決めることが大切です。必要保障額に対して保険金額が少なすぎる場合、家族が経済的な困難に直面する可能性があります。一方、多くの生命保険では保険金額に応じて保険料が設定されるため、必要以上に高い保険金額を設定すると、余分な保険料を支払うことになります。

世帯全体の収入や貯蓄の状況、利用できる公的保障などを考慮した上で、不足する分を生命保険で補うと、合理的に加入できるでしょう。

3.保険期間

生命保険を選ぶ際は、保障が必要な時期に合わせて保険期間を決めましょう。生命保険の保険期間は、一定期間・一定年齢までを保障する「定期」と、一生涯保障が続く「終身」の2種類があります。

「子どもが独立するまで」など、特定の期間だけ保障を手厚くしたい場合には、定期タイプを選択するのも一つの手です。ただし、定期タイプの生命保険は基本的に更新をする度に保険料が高くなるため 、更新の有無や時期などを契約前に確認しておきましょう。

4.保障内容・特約

加入目的や保険金額、保険期間が明確になれば、加入する保障内容も自ずと絞られてくるでしょう。ただし、保険会社や商品によって、同じような種類・名称の保険でも、保障内容や支払い条件が異なることは珍しくありません。各社の保障内容や保険料を比較しながら、検討してみましょう。

また、付加できる特約の種類も、保険会社や商品によってばらつきがあります。特約を複数つけると、すでに加入している保険と保障が重複したり、保険料の負担が大きくなったりする可能性があるため、必要な特約に絞って加入することが大切です。

まとめ

40代は20〜30代と比べて健康上のリスクが高まる年代です。家庭での責任も大きくなる年代でもあるため、多くの人が生命保険に加入しています。保険選びの際には加入目的や必要な保険金額、保険期間を明確にし、家計に無理なく、かつ必要な保障が得られるように計画的に選ぶことが大切です。

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オカネノホンネ編集部

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