主契約/しゅけいやく
『主契約』とは、生命保険でメインとなる契約のことです。これに対して、主契約の保障を補う契約を、特約といいます。
主契約と特約
多くの保険商品は、主契約と主契約では足りない保障やより手厚い保障を追加するためのサブ契約(特約)の組み合わせで販売されています。例えば、女性向けの医療保険は、医療保険を主契約に、女性特有の病気になったときに給付金が上乗せされる特約をセットにした商品です。
ただし、主契約には必ずしも特約を付ける必要はなく、主契約のみで契約することも可能です。実際に、最近は外資系の保険会社を中心として、主契約のみで販売しているケースもあります。しかし特約は、主契約に付属する契約なので、単独では契約できません。既に特約を付加している生命保険であっても、主契約を解約すれば、同時に特約も解約されます。
主契約の例
主契約には、医療保険や死亡保険のほか、学資保険や養老保険などの貯蓄を目的とした保険もあります。主契約の例は以下の通りです。
主契約の種類 |
主な保障内容 |
終身保険 | 死亡時に保険金が受け取れる。生涯保障が続く |
定期保険 | 死亡時に保険金が受け取れる。保険期間を選べる |
医療保険 | 入院やその後の通院などで給付金が受け取れる |
入院保険 | 入院をすると給付金が受け取れる |
がん保険 | がんになると給付金が受け取れる |
介護保険 | 要介護状態になったときに一時金、または年金方式で給付金が受け取れる |
学資保険 | 子どもの進学のタイミングなどにあわせて満期返戻金が受け取れる |
養老保険 | 決められた年齢になると満期返戻金、死亡時には保険金が受け取れる |
個人年金保険 | 決められた年齢になると、積み立てた保険料を年金形式で受け取れる |
特約の例
特約には、特約にしかない保障と主契約と重複する保障があります。例えば、医療特約は、学資保険に付加することで、貯蓄と医療保障がひとつの保険で契約可能です。
特約の例は以下の通りです。
特約の種類 |
保障の内容 |
収入保障特約 | 死亡、または高度障害になると保険金が年金形式で受け取れる |
がん特約 | がんになると給付金が受け取れる |
女性疾病特約 | 女性特有の病気になると給付金が受け取れる |
医療特約 | 入院やその後の通院などで給付金が受け取れる |
先進医療特約 | 先進医療を受けたときに給付金が受け取れる |
リビング・ニーズ特約 | 余命6か月と診断されると給付金が受け取れる |
主契約と特約を選ぶときの注意点
医療保険やがん保険は、主契約にする以外にも、特約で契約が可能です。例えば、養老保険に総合医療特約を付加した場合、それぞれを主契約として契約するよりも保険料が抑えられるなどのメリットがあります。デメリットは、主契約である養老保険が満期になってしまうと、特約である医療保障も終了することです。養老保険の満期後に、医療保障を継続したい場合は、新規に契約しなければなりません。
しかし、新たに生命保険を契約する時点での健康状態や年齢によっては、希望する医療保障を契約できない可能性があります。また、保険料は年齢によって決まるため、養老保険と同時期に契約するよりも高額です。
ですから、ある保障を主契約にするか、特約にするかを検討するときには、満期後など長期的に考えて決めましょう。