運用実績に応じて保険金額が変動する「変額保険」。資産形成と保障を両立したい人を中心に注目を集めている保険です。しかし、どんな商品に入るのがお得なのか、自分に合った商品はどのように見つければよいのか、迷っている人も多いでしょう。
そこで今回は、変額保険のおすすめ商品10選を紹介します。実際に変額保険を選ぶときの手順も解説しますので、加入を検討している人はぜひ参考にしてください。
おすすめの変額保険10選
ここでは、「保障の充実度」や「保険金の受け取り方の自由度」を基準におすすめの変額保険について特徴やポイントなどを詳しく解説していきます。
アクサ生命|アクサの「資産形成」の変額保険 ユニット・リンク(有期型)
アクサ生命の「アクサの資産形成の変額保険 ユニット・リンク(有期型)」は、有期型の変額保険です。
ユニット・リンクは有期型以外にも、満期保険金をなくし保障機能に特化した「定期型」や一生涯の介護保障を準備できる「終身移行型」などのバリエーションがあり ます。最大10種類の特別勘定を組み合わせられるため、自身のリスク許容度にマッチした運用を実現できます。
また、満期保険金は一時金として受け取るだけでなく、年金形式でも受け取れます。終身保険に変更し、そのまま保障を継続することも可能です。
加えて、三大疾病または七大疾病で所定の状態になった場合に、保険料の払込が不要となる「保険料払込免除」を付加できるのも特徴の一つです。払込期間が長期にわたる場合も安心できるでしょう。
【魅力的なポイント】
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マニュライフ生命|こだわり変額保険
マニュライフ生命の「こだわり変額保険」は、資産作りと万が一の保障を両立できる有期型の変額保険です。満期を迎えると満期保険金が支払われ、一括での受け取りのほか、年金形式での受け取りも可能 となっています。
毎月の保険料を最低5,000円に設定できるため、少額から資産運用を始められるのがメリットの一つです。一括投資をするよりも、時間分散の効果が得やすいという側面もあります。
また、満期後は、一時払い変額保険に変更して特別勘定での運用を続けることも可能です 。長期間にわたって運用を続けることで資産の増加を狙いたい人に向いています。
さらに、特別勘定の種類や割合を変更する「スイッチング」も年12回までは無料となっているため、市場の動向を見ながら柔軟に運用したい人にも選択肢の一つになるでしょう。
【魅力的なポイント】
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メットライフ生命|変額保険 ライフインベスト
メットライフ生命の「変額保険 ライフインベスト」は有期型の変額保険です。死亡保障や後遺障害保障だけでなく、三大疾病保障も準備できる「ライフインベスト プラス」もあります。
資産運用については、国内外の株式を中心とするものから、さまざまな資産をバランスよく組み入れたものまで、特別勘定のバリエーションが幅広いのが特徴です。
また、保険料払込免除特約を付加すれば、三大疾病で所定の状態になった場合でも、保険料の負担なく老後資金や死亡保障の準備ができます。加えて、保険期間を細かく設定できるのも魅力的なポイントです。満了までの期間で選ぶ場合は10~30年の5年刻み、満了時の年齢で選ぶ場合は50~80歳の5歳刻みで設定できます。
【魅力的なポイント】
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ソニー生命|バリアブルライフ
ソニー生命の「バリアブルライフ」は、有期型の変額保険です。
「積立機能を重視するオプションA」と「保障機能を重視するオプションB」の2つのプランが選べます。解約返戻金や満期保険金を多く増やしたい人はオプションAを、死亡保険金を多く増やしたい人はオプションBといったように、保険の加入目的に合わせてプランを選べるのが特徴です。
また、運用が好調で変動保険金額がプラスになっている場合、年2回まで変動保険金額を減額できるのも特徴です。ただし、引き出した場合は運用の原資が少なくなってしまう点には注意しましょう。
満期を迎える3ヶ月前の時点で解約返戻金額が基本保険金額を下回っている場合は、一時払い変額終身保険に変更し、運用を継続して資産の増加を狙うこともできます。
【魅力的なポイント】
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東京海上日動あんしん生命|マーケットリンク
東京海上日動あんしん生命の「マーケットリンク」は有期型の変額保険です。8種類の特別勘定から運用先を選択でき、中でも株式や債券だけでなく、REIT(不動産投資信託)を投資対象とする特別勘定を選べるのが特徴的です。
REITはほかの金融商品とは異なる値動きを示す傾向があるため、リスク分散をしたいときに役立ちます。
保険料払込免除特約を付加すれば、三大疾病で所定の状態に該当したときに保険料の払込不要で保障を継続できます。満期保険金は一時金として受け取るだけでなく、年金形式で受け取ることや、終身保険への変更も可能です。
【魅力的なポイント】
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プルデンシャル生命|変額保険
プルデンシャル生命の「変額保険」は、死亡保障の確保と資産形成を同時に可能にする変額保険です。有期型と終身型の2種類があり、月払いだけでなく、一時払いで保険料を払い込むことも可能です。
また、選べる特別勘定の種類は、債券型や株式型など計6種類あります。REIT型も選べるため、異なる値動きをする資産に分散投資したい人には向いています。
死亡保険金や満期保険金、解約返戻金は年金形式でも受け取れますが、受け取り年金額の1.0%が年金原資から控除される点には注意しましょう。
【魅力的なポイント】
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PGF生命|変額終身保険PG
PGF生命の「変額終身保険PG」は、主に金融機関の窓口を通じて加入できる変額保険です。
毎月の払込保険料の最低額が月3,000円となっているため、家計にさほど余裕がない人でも手軽に資産形成をスタートできます。加えて、特別勘定は「世界8資産バランスファンド」の1種類のみとなっていることから、特別勘定の選択に悩む心配もありません。
また、保険料払込免除特約や災害死亡給付特約、介護前払い特約など付加できる特約の種類が多いのも魅力の一つといえるでしょう。
【魅力的なポイント】
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アクサ生命|アップサイドプラス
アクサ生命の「アップサイドプラス」は外貨建ての変額保険です。保険料の支払い方法を一時払いのみとなっており、運用通貨は米ドルと豪ドルの2種類から選べます。
アップサイドプラスは、特別勘定で運用する変額部分と、外貨建ての債券で運用する定額部分を組み合わせて運用していくのが特徴です。定額部分には一時払い保険料相当額の100%または110%の最低保証があるため、安定的な資産増加に期待ができます。
目標値を設定した場合は、目標到達後に円建てやドル建ての終身保険に変更することも可能です。また、年金支払い特約を付加した場合は、死亡保険金を年金形式で受け取れるようになっています。
【魅力的なポイント】
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三井住友海上プライマリー生命|ハッピーロード
三井住友海上プライマリー生命の「ハッピーロード」は外貨建ての変額個人年金です。運用通貨は、米ドル・豪ドル・NZドルの3種類から選べます。
105~200%の間で運用の目標値を設定でき、達成すると円建て年金に自動移行する仕組みがあります。運用が好調なタイミングで運用成果を確定させたい人には向いているでしょう。
特別勘定で運用する変額部分だけでなく、契約時の積立利率で運用する定額部分があるため、安定的な運用に期待できます。年金原資は基本保険金額の100%または110%が外貨建てで保証されているため、ある程度着実に老後資金を貯めたい人にも向いているでしょう。
【魅力的なポイント】
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ソニー生命|変額個人年金保険〈そばに〉SOVANI
ソニー生命の「変額個人年金保険〈そばに〉SOVANI」は、月額3,000円からスタートできる変額個人年金保険です。平準払い(定期払い)だけでなく、一時払いも選択できます。
また、株式型や債券型、リート型、バランス型など、多くの選択肢の中から特別勘定を選べるため、自分自身のリスク許容度や、運用目標に合致する最適な投資先を選べる可能性が高 でしょう。
さらに、自動的に積立金の繰り入れ比率を調整する「オートリバランス」機能もあるため、こまめに運用状況を確認できます。加えて、積立金額の減額も年12回まで可能となっていることから、手元にお金が必要なタイミングで柔軟に引き出すことも可能です。
【魅力的なポイント】
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変額保険を選ぶ際の手順
変額保険にはさまざまな種類がある上、特有のリスクもあります。最適な商品を選ぶためには、変額保険の仕組みを理解し、納得した上で加入することが大切です。
ここでは、変額保険を選ぶ際の手順を解説します。
1.保険に加入する目的や運用方針を明確にする
変額保険への加入を検討する際は、まず保険に加入する目的や運用方針を明確にしておくことが大切です。自分にとって必要な保障が備わっていなければ、せっかく加入しても意味がなくなってしまいます。
例えば変額保険は短期間で解約した場合、運用がうまくいかず損失を被る(元本割れする)可能性があります。短期間で資金を増やしたい場合は、株式やFXなどの金融商品へ投資した方が求める成果をあげやすいでしょう。
また、病気で入院した際のリスクや働けなくなったときのリスクに備えたい人は、変額保険よりも医療保険や就業不能保険の方が適しています。
さらに、そもそも変額保険には解約返戻金や満期保険金の最低保証はないため、元本割れしたくない人には向いていないでしょう。
このように「いつまでにいくらお金を増やしたいのか」「どんなリスクに備えたいのか」など大まかな方向性を決めてから変額保険への加入を検討することが大切です。
2.目的や運用方針に沿った保険であるかを確認する
加入する保険が、自分の希望する目的や運用方針に合ったものであるかを確認しましょう。
多くの変額保険では、変額保険に関する資産を管理・運用する「特別勘定」を選択できます。勘定ごとにリスクとリターンが異なるため、自分が求める運用成果に合わせて適したものを選ぶことが大切です。
生命保険会社が変額保険を販売する場合、運用資産の種類や資産の運用方針、手数料や将来受け取る保険金が運用実績によってどのように変化するのか、などを書面で説明する義務があります 。商品パンフレットだけでなく、重要事項説明書や補足資料などにも目を通しましょう。
3.変額保険のタイプを選ぶ
変額保険は、大きく3つのタイプに分けられます。それぞれの特徴を把握した上で適したものを選びましょう。
保険期間 | 受け取れる保険金の種類 | 保険金の最低保証 | そのほかの特徴 | |
終身タイプ | 一生涯 | 死亡保険金 | あり | ・ほかのタイプよりも保険期間が長い分保険料は高くなりがち ・相続対策に活用できる ・解約返戻金に最低保証はなし |
有期タイプ | 一定期間(80歳まで、10年間、など) | 死亡保険金 満期保険金 |
あり ※満期保険金は最低保証なし |
・養老保険と似た仕組み ・解約返戻金に最低保証はなし |
年金タイプ | 一定期間(60歳まで、10年間など) | 死亡保険金 年金 |
なし ※商品によっては死亡保険金・年金ともに最低保証あり |
・解約返戻金に最低保証はなし |
4.「円建て」「外貨建て」を選ぶ
変額保険は、運用する通貨によって大きく2つに分けられます。それぞれの特徴を理解し、適したものを選びましょう。
受け取った保険料を日本円のまま運用するのは「円建て保険」、外国の通貨に両替してから運用するのは「外貨建て保険」と呼ばれます。
外貨建て保険は為替相場の影響を受けるため、世界情勢次第で受け取れる保険金がプラスにもマイナスにも変動する可能性もあるのが特徴です。運用コストの一部として為替手数料が必要となる点も覚えておきましょう。
自分がどのくらいのリスクを取れるのかに合わせて通貨を選定しましょう。
5.最低保障金額をいくらにするか考慮する
変額保険は、死亡保険に関しては最低保証が設けられているのが特徴です。運用がうまくいかなかったとしても、契約時に決めた基本保険金額は最低限保障されています。しかし、最低保証金額によって支払う保険料が変わるため、最低保障金額をいくらにするかは重要なポイントです。
住宅ローンの返済や教育費用が多くかかっている場合など、万が一自分が亡くなった際に家計に与える影響が大きい人は、家族に迷惑をかけないようできるだけ大きな金額を設定しておいた方が望ましいでしょう。
一方で、独身で葬儀費用程度が用意できればよいと考えている人や、貯蓄としての活用をメインに考えている人は、最低保証金額を少なめにするのも一つの手です。
保険料を抑えるためにも、生活費のバランスも考慮しながら検討してみましょう。
まとめ
変額保険は受け取れる保険金額が運用実績によって変動する性質上、一般的な生命保険と比べてやや仕組みが難しく感じられるかもしれません。商品ごとに資産の運用方針や保険金の受け取り方法といった特徴も異なるため、どの保険がベストなのか迷ってしまうこともあるでしょう。
しかし、リスクもある商品であるため、何も考えず闇雲に加入するのは禁物です。今回紹介した内容を参考にしながら、自分に合った商品を納得いくまで選んでみてください。
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。 <保有資格>CFP