医療保険の払込期間 について|決め方や変更時の注意点をわかりやすく解説

医療保険

医療保険を検討する際のポイントの1つに、払込期間があります。払込期間は保険料の総額にも影響するため、どの程度に設定すればよいのか迷う人もいるでしょう。払込期間についてしっかり把握すると、自身にあった医療保険を選択しやすくなります。

この記事では、医療保険の「払込期間」について解説するとともに、間違いやすい「保険期間」との違いにも触れます。

医療保険の払込期間とは

医療保険において、契約者が保険料を支払う期間を「払込期間」といいます。払込期間は、大きく分けて「終身払い」と「短期払い」があります。

保険料を一生涯支払い続けるのが終身払いであるのに対し、保険料を支払う期限が定められているのが短期払いです。さらに、短期払いの期間の設定方法には「年満了」や「歳満了」があります。それぞれの違いは、下記の表の通りです。

終身払い 短期払い(年満了) 短期払い(歳満了)
払込期間 一生涯 年単位で設定

例:1年間・10年間

年齢単位で設定

例:70歳まで

保険料 一定の保険料 ・期間更新ごとに再計算

・更新により増加する傾向

払込満了まで一定の保険料

する考え方や個人のライフスタイルによって適切な払込期間は異なるため、一概にどちらがよいとはいえません。

医療保険の払込期間と保険期間の違い

払込期間と間違えやすいのが、保険期間です。それぞれの特徴について解説します。

医療保険の払込期間とは

払込期間とは、医療保険の保険料を支払う期間のことです。例えば、終身払いでは払込期間が長くなるため、都度支払う保険料が分割されて割安になります。ただし、支払いは一生涯続くため、長寿になればなるほど払込保険料の総額が増えるのが特徴です。

一方、短期払いは終身型に比べて払込期間が短くなるため分割回数が減り、都度支払う保険料が割高になります。しかし、その分保険会社は早期に保険料を回収できるため、払込保険料の総額が割引となる傾向があります。

払込保険料の総額を抑えたい場合は短期払いを選択するのがおすすめですが、都度の支払額を踏まえて負担の少ないほうを選ぶことが大切です。

医療保険の保険期間とは

保険期間とは、保険契約が有効で、保険会社による給付金や保険金の支払いが保障される期間のことです。保険会社によっては保障期間と呼ばれる場合もあります。保険期間には「終身型」と「定期型」の2種類があります。

終身型の医療保険であれば、保障が一生涯続きます。その際、払込期間が終身払いの場合は支払いも一生涯続き、短期払いの場合は払込期間が終われば保険料の支払いは発生しません。

一方、定期型の医療保険であれば、保険の契約が満了するまでの期間が保険期間となります。保障を受けられるのは一定の年数もしくは決まった年齢までであり、期間が満了すると更新する必要があります。また、保険料を抑えるために保険期間を短くすると、その分保障される期間も短くなります。

医療保険の払込期間は途中で変更できる?

経済状況やライフスタイルの変化から、医療保険の払込期間を途中で変更せざるを得なくなることも考えられます。医療保険は途中で払込期間を変更できるものが多いため、慌てず保険会社に相談することが大切です。

例えば、保険料をまとめて支払える状況になった場合は、一括払いや年払いを選ぶこともできます。まとめて支払うことで、保険料が割安になることもあるでしょう。

ただし、払込期間を変更する際の年齢や健康状態によっては、保険料が変わり高くなるケースもあるため注意が必要です。また、払込期間を変更することで払込保険料の総額が増える可能性もある ため、しっかりとシミュレーションを行って検討しましょう。

医療保険の払込期間はどのように決める?

医療保険の最適な払込期間は、それぞれのライフプランによって変わります。加入時の年齢や状況を踏まえて検討し、各保険会社が提案するプランをしっかり比較しましょう。

ここからは、2つのライフステージを例に払込期間の決め方を解説します。

➀子どもの就学前

子どもを持つ予定なら、将来出産や子育てにかかわる費用が必要となります。教育費がかかるだけでなく、車や住宅を購入するかもしれません。毎月の生活費に住宅や車のローン返済が加わり支出が増えると、保険料の支払いが家計の負担になることがあります。

したがって、収入と支出のバランスを考えながら、負担が小さいうちに保険料をすべて支払う方法を検討するとよいでしょう。

しかし、経済状況によっては、早い段階ですべて支払うことが難しいかもしれません。その場合は、終身払いを検討するのもおすすめです。終身払いにすることで払込期間は長くなりますが、月々の負担は軽くなります。

ゆとりある生活を安心して送るためには、医療保険に加入する段階でライフプランをしっかりイメージしておくことが大切です。

②60歳・65歳になるタイミング

定年を間近に控えた60歳や65歳になる頃に、医療保険に加入する方もいるでしょう。定年後は現役時代のような収入がなくなるため、支出をできる限り抑えることが大切です。「できれば働いている間に保険料の払込を済ませたい」と考える方も多いでしょう。

その場合は、60歳や65歳で払込期間が終了する医療保険を選ぶと負担が軽くなります。その上で、保障が一生涯続くプランを検討するとよいでしょう。無理なく支払いを終えて、安心して保障を受け続けられるものがおすすめです。

おすすめの医療保険4選

数ある保険会社の中で代表的な4社の医療保険をご紹介します。それぞれの特徴を把握して、自身に合う保険を選びましょう。

ライフネット生命|終身医療保険「じぶんへの保険3」

ライフネット生命は、オンラインの生命保険会社として人気の保険会社です。人生に本当に必要な備えを、手ごろな保険料で提供しています。

終身医療保険「じぶんへの保険3」は長期の入院だけでなく、日帰り入院や手術もカバーしてくれる医療保険です。入院や手術に備えるためのシンプルな保障が付いたエコノミーコースと、がんや3大生活習慣病に備えるためのおすすめコースから選択できます。

おすすめコースは、高度な医療技術に対する保障もしっかり受けられるため安心です。自身の希望に合わせてコースを選べるのもメリットといえるでしょう。

保険期間は終身型で、払込期間は60歳・65歳満了の短期払いと終身払いから選べます。ただし、保険料の払込期間の変更には対応していないため注意が必要です。

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オリックス生命|医療保険「新CURE(キュア)」

オリックスグループ傘下のオリックス生命は、市場のニーズを先取りした保険商品を提案している保険会社です。顧客の満足と信頼を大切にしており、利用者に寄り添ったサービスを提供しています。

医療保険「新CURE(キュア)」は7大生活習慣病に特化した保険で、入院の有無にかかわらず約1,000種類もの手術に対する保障があります。

特約をつければ、より充実した保障を受けられるのも魅力です。保険料がリーズナブルで、更新もないため加入時の保険料から上がることがありません。できるだけ支出を抑えて医療保険に加入したい人におすすめです。さらに節約したい方は、よりシンプルな「かんたんプラン」を選ぶこともできます。

保険期間は終身型で、払込期間は60歳・65歳満了の短期払いと終身払いから選べます。

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ソニー損保|終身医療保険「SURE(シュア)」

ソニー損保は、ソニーグループの損害保険会社です。医療保険の他に火災保険や自動車保険などを手がけています。

終身医療保険「SURE(シュア)」は、3大疾病や7大生活習慣病をしっかりカバーできる医療保険です。がんに対する保障の手厚さが特徴で、入院の支払い限度日数は無制限、入院の有無にかかわらず手術保険金がアップするなど、充実したサポートを受けられます。また、女性特有のケガや病気に対する保障があるのも「SURE(シュア)」の特徴です。

保険期間と払込期間はいずれも終身のみ取り扱いがあります。

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SBI生命|終身医療保険「も。」

SBI生命は、SBIグループの保険会社です。顧客中心主義を理念とし、手ごろな保険料でインターネット申し込みが可能な保険商品を提供しています。

終身医療保険「も。」は、入院や手術だけではなく、在宅医療の保障もあるのが特徴です。大きな病気やケガをすれば、退院後も経過観察になるケースが多く、通院にかかる費用に関する不安もあります。こうした退院後の保障を望む人にとっておすすめの保険です。また、インターネット申し込みの場合、入院給付金日額と特約を自由に選択できます。

保険期間は終身型で、払込期間は60歳・65歳・70歳満了の短期払いと終身払いから選べます。

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まとめ

医療保険の払込期間には、終身払いと定期払いがあります。さらに、定期払いの期間の設定方法は、年満了や歳満了など基準によって呼び方が異なります。それぞれに特徴があり、最適な払込期間の選び方は契約する人によってさまざまです。

無理なく保険料を支払いながら充実した保障を受けるためには、ライフステージを踏まえて検討することが大切です。人生を長いスパンで捉えて、経済的なバランスが取れた払込期間を選びましょう。






オカネノホンネ編集部

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