収入保障保険と就業不能保険の違いとは?選ぶ基準についても紹介!

保険全般

収入保障保険と就業不能保険という二つの保険を知っている人でも似た名前であることから、補償内容が同じと理解している人もいるかもしれません。どちらも収入の減少に備えるための保険ですが、内容や適用される条件は異なります。

似てるからといって内容を把握していないと、わざわざ保険に加入していても保険金を受け取れないかもしれません。そこで本記事では、収入保障保険と就業不能保険の違いや選ぶ基準について解説していきます。

収入保障保険と就業不能保険の違い

収入保障保険と就業不能保険はいずれも収入の減少に備えるのが目的ですが、保険の適応条件や受け取り対象が異なります。ここでは、二つの保険の特徴について解説していきます。

収入保障保険について

収入保障保険とは、被保険者が死亡または高度障害状態になった際に、被保険者の家族に対して保険金が支払われる保険のことです。終身保険や定期保険のように一括払いでも受け取れますが、毎月定額を受け取れる方法も選べるのが特徴です。

しかし、契約時に決めた保険期間の満期に近くなるほど、被保険者が死亡した時に受け取れる総額は減少する仕組みになっています。そのため、収入保障保険では「最低保証期間」が設けられています。これは保険期間満了まであと1年だったとしても、5年と定めておけば5年間保険金を受け取れるといった仕組みになるため、受け取れる保険金が限りなく少なくなるわけではありません。

収入保障保険については以下で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

就業不能保険について

就業不能保険とは、被保険者が病気や怪我で働けなくなってしまった際に、本人および家族に対して給付金が支払われる保険のことです。基本的に就業不能保険は一時金では受け取れませんが、保険期間内に毎月定額で給付金が支払われます。

ただし、就業不能保険は、働けなくなったときから給付金を受け取るまでの免責期間が設けられています。この免責期間は60日や180日など長めに設定されているため、契約前にしっかり確認しましょう。

就業不能保険については以下で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

収入保障保険と就業不能保険の違い

ここでは、収入保障保険と就業不能保険の共通点と相違点について見ていきましょう。

共通点 相違点
収入保障保険 ・被保険者の収入の減少に備えるための保険
・毎月一定額の保険金が給付される
被保険者が死亡・高度障害状態になったとき、「被保険者の家族に対して」保険金が支払われる
就業不能保険 ・被保険者の収入の減少に備えるための保険
・毎月一定額の保険金が給付される
被保険者が病気や怪我で就業不能状態になったときに「本人に対して」保険金が支払われる

収入保障保険と就業不能保険の主な違いは、死亡保障か生存保障かという点です。被保険者の死亡や高度障害状態に陥ったことを理由に家族の生活が保障されるのが収入保障保険、被保険者が働けなくなってしまったのを理由に本人の生活が保障されるのが就業不能保険です。

いずれも被保険者の収入減少によるリスクに備える保険ですが、支払われる条件や対象が異なることは覚えておきましょう。

収入保障保険と就業不能保険どっちを選択すればよい?

収入保障保険・就業不能保険だけでなく保険全般にいえますが、ライフプランや家族構成、経済状況など人によって保険の必要性や適した保険は異なります。このことを念頭に置いた上で、収入保障保険・就業不能保険の必要性についてケース別に見ていきましょう。

収入保障保険を選ぶケース

収入保障保険は、小さい子供がいる方や片働き家庭の方、自営業・フリーランスの方などが選ぶケースが多いです。特に小さい子供がいる方は、両親に万が一のことがあったとき、学費や生活費などに不安を抱えてしまいます。

収入保障保険に加入していれば、万が一のことがあっても毎月保険金が受け取れるため、経済的な不安をある程度解消できるでしょう。片働きの家庭も同様に、残された家族の生活がある程度保障されることから、収入保障保険の必要性はあるといえるでしょう。

就業不能保険を選ぶケース

就業不能保険は、就業不能状態がすぐに収入に関係してしまう自営業・フリーランスの方が選ぶケースが多いです。会社員・公務員は有給休暇や傷病手当金といった保障があるのに対して、自営業・フリーランスの方は保障が受け取れません。

また、障害状態となった場合、公的保障の障害基礎年金は受給できますが、働いていたときの収入には及ばないため、生活を維持するのは難しいでしょう。それゆえに、就業不能保険は、自営業・フリーランスの方にとって必要性が高い保険商品といえます。

もちろん会社員・公務員も就業不能状態が長引けば、有給休暇や傷病手当でカバーしきれなくなります。家庭があり働けなくなることに不安を感じる方には、加入を検討する余地のある保険です。

まとめ

収入保障保険と就業不能保険は、いずれも収入の減少に備えるのが目的ですが、保険の適応条件や受け取り対象が異なります。

収入保障保険は、被保険者が死亡または高度障害状態なとった際に、被保険者の家族に対して保険金が支払われる保険です。対して就業不能保険は、被保険者が病気や怪我で働けなくなってしまった際に、本人に対して保険金が支払われます。

死亡などの万が一の事態に備え、家族の生活を支えたい方は収入保障保険、病気や怪我で働けなくなったときの収入減少に備えておきたい方には就業不能保険といった考え方をもとに、自身のライフプランに応じて加入検討するとよいでしょう。





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オカネノホンネ編集部

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