生命保険(死亡保険)、おすすめの定期保険と終身保険各9選。選び方についても解説

保険全般

死亡や高度障害など、自分の身に万が一のことが起こった場合に家族の備えとなるのが生命保険(死亡保険)。

この記事では、おすすめの生命保険(死亡保険)商品を「定期保険」と「終身保険」の2種類で紹介するとともに、生命保険(死亡保険)の概要や選び方などを解説します。生命保険(死亡保険)の加入を検討している人は、自分に合った商品を選ぶ際の参考にしてください。

目次

【生命保険】おすすめの定期保険(死亡保険)9選

生命保険とは、広義には医療保険やがん保険なども含む、さまざまなリスクに備える保険の総称です。狭義では、生命保険を「死亡保険」として捉える場合もあります。

まずは数ある保険会社の中からおすすめの生命保険(死亡保険)を9つ、「定期保険」に絞って紹介します。一定期間の保障となる定期保険は終身保険に比べて、月々の保険料は割安となります。

ライフネット生命|かぞくへの保険

ライフネット生命の「かぞくへの保険」は、価格.comの定期保険部門で「最も申し込み件数が多い保険商品」として選ばれた人気の定期死亡保険です。ニーズに合わせて保険金額や保険期間を選べるようになっており、保険料は業界最低水準となっています。手続きがWebで完結する点もおすすめできるポイントです。

申し込み年齢 18~70歳
保険期間 年満了:10年・20年・30年

歳満了:65歳・80歳・90歳

設定可能な保険金額 18~50歳:500万円~1億円

51~70歳:300万円~1億円

解約返戻金 なし
保険料例 30歳男性:659円  30歳女性:548円

※保険金額500万円、保険期間・保険料払い込み期間10年の場合

SBI生命|クリック定期!Neo

SBI生命の「クリック定期!Neo」は、インターネット申し込み限定の定期死亡保険です。保険料は業界最安水準となっているほか、死亡保険金の受取人として同性のパートナーを指定できるようになっています。また、無料のオプションとして「保険金支払い即日サービス」があるため、申請すれば最短で請求当日に保険金が支払われる点も安心できるポイントです。

申し込み年齢 20~69歳(保険期間によって異なる)
保険期間 年満了:10年・15年・20年・25年・30年

歳満了:55歳・60歳・65歳・70歳・75歳・80歳

設定可能な保険金額 300万円~1億円(契約年齢が20歳の場合は5,000万円まで)
解約返戻金 なし
保険料例 30歳男性:620円  30歳女性:515円

※保険金額500万円、保険期間・保険料払い込み期間10年の場合

楽天生命|楽天生命スーパー定期保険

楽天生命の「楽天生命スーパー定期保険」は、手ごろな保険料が魅力の定期死亡保険です。1年更新となっており、80歳まで更新することが可能です。保険料は、更新時の年齢によって変動する仕組みとなっています。楽天IDの連携を行い、支払い方法を楽天カードにすることにより、保険料2%分の楽天ポイントが貯まるため、楽天のサービスをよく利用している人におすすめです。

申し込み年齢 20~79歳
保険期間 1年
設定可能な保険金額 1,000~5,000万円
解約返戻金 なし
保険料例 30歳男性:980円  30歳女性:710円

※保険金額1,000万円、保険期間・保険料払い込み期間1年の場合

アクサダイレクト生命|アクサダイレクトの定期保険2

アクサダイレクト生命の「アクサダイレクトの定期保険2」は、業界最安水準の保険料を実現した定期死亡保険です。保険金額3,000万円までは健康診断書の提出が不要となっており、ネット完結で手軽に申し込めます。リーズナブルな保険料にもかかわらず、24時間365日電話で医師や看護師に健康相談できるサービスや、セカンドオピニオンや優秀専門臨床医の紹介を受けられるサービスなど、付帯サービスが充実している点がおすすめできるポイントです。

申し込み年齢 20~69歳
保険期間 10年または55~70歳満了(5歳単位)
設定可能な保険金額 500万円~1億円
解約返戻金 なし
保険料例 30歳男性:650円  30歳女性:540円

※保険金額500万円、保険期間・保険料払い込み期間10年の場合

オリックス生命|定期保険Bridge [ブリッジ]

オリックス生命の「定期保険Bridge [ブリッジ]」は、ネット申し込み専用の定期死亡保険です。オリックス生命は、インターネットでの申し込みに限定することで手ごろな保険料を実現しています。保険料をなるべく安く抑えたい人におすすめの保険です。

申し込み年齢 20~65歳
保険期間 年満了:10年・15年・20年・25年・30年

歳満了:60歳・65歳・70歳・75歳・80歳

設定可能な保険金額 500~3,000万円
解約返戻金 なし
保険料例 30歳男性:611円  30歳女性:509円

※保険金額500万円、保険期間・保険料払い込み期間10年の場合

メットライフ生命|スーパー割引定期保険

メットライフ生命の「スーパー割引定期保険」は、健康な人ほど保険料が安くなる定期死亡保険です。保険料率が喫煙の有無や血圧、体格などの健康状態によって4段階に分かれており、最もよい条件が適用された場合には、保険料が最大54%割引されます。健康に自信のある人におすすめできる保険です。

申し込み年齢 20~65歳
保険期間 年満了:10年・20年

歳満了:60歳・65歳

設定可能な保険金額 500~3,000万円(100万円単位)
解約返戻金 なし
保険料例 30歳男性:580円  30歳女性:565円

※保険金額500万円、保険期間・保険料払い込み期間10年、非喫煙優良体の場合

 

チューリッヒ生命|定期保険プレミアムDX

チューリッヒ生命の「定期保険プレミアムDX」は、健康な人ほど保険料が安くなる定期死亡保険です。過去1年以内の喫煙がなく、過去1年6ヶ月以内の健康診断や人間ドックにおいて血圧が基準値の範囲内であれば、非喫煙優良体として保険料が大幅に割引されます。一般的な定期保険と比べて設定できる保険金額や保険期間の範囲が幅広くなっているため、ライフステージに合わせて細かく保障を設定したい人におすすめです。

申し込み年齢 20~49歳
保険期間 年満了:10年

歳満了:55歳・60歳・65歳・70歳・90歳

設定可能な保険金額 200万円~1億円(100万円単位)
解約返戻金 なし
保険料例 30歳男性:780円  30歳女性:755円

※保険金額500万円、保険期間・保険料払い込み期間10年、非喫煙優良体の場合

メディケア生命|メディフィット定期

メディケア生命の「メディフィット定期」は、業界最安水準の保険料が魅力の定期死亡保険です。解約返戻金をなくし、掛け捨てとすることで安価な保険料を実現しています。

所定の高度障害に該当した場合には、生存中でも死亡保険金と同額の保険金を受け取れる点もおすすめできるポイントです。

申し込み年齢 18~70歳
保険期間 年満了:10年

歳満了:60歳・65歳・80歳

設定可能な保険金額 300~3,000万円
解約返戻金 なし
保険料例 30歳男性:613円  30歳女性:511円

※保険金額500万円、保険期間・保険料払い込み期間10年の場合

東京海上日動あんしん生命|スマートあんしん定期

東京海上日動あんしん生命の「スマートあんしん定期」は、お手頃な保険料で死亡保障が確保できる定期保険です。解約返戻金をなくすことにより割安な保険料を実現しています。保険金額は10万円単位、保険期間は1年単位で細かく設定できるため、自身のニーズにぴったり合った商品を求める人におすすめです。

申し込み年齢 15~80歳
保険期間 年満了:10年以上

歳満了:90歳未満

設定可能な保険金額 200万円~7億円
解約返戻金 なし
保険料例 40歳男性:8,460円 40歳女性:5,680円

※保険金額1,000万円、保険期間・保険料払い込み期間90歳の場合

【生命保険】おすすめの終身保険(死亡保険)9選

生命保険(死亡保険)の中でも、保険期間の決まりがなく、被保険者が亡くなるまで保障が一生涯続くものが「終身保険」です。ここでは、おすすめの終身保険を9つピックアップして紹介します。

オリックス生命|終身保険RISE [ライズ]

オリックス生命の「終身保険RISE [ライズ]」は、保険料が加入時のままで保障が一生涯続く終身タイプの死亡保険です。死亡時だけでなく、重い介護状態になったときにも保険金が受け取れます。掛け捨てではないため、解約したときには解約返戻金を受け取れるのが特徴です。保険料払い込み期間中の解約返戻金を低く抑えることで、手ごろな保険料を実現しています。

保険料の払い込みが終了した後は、支払った保険料以上の解約返戻金を受け取れる可能性もあるため、貯蓄性を重視する人におすすめです。

申し込み年齢 15~75歳
保険期間 年満了:10年・15年・20年

歳満了:50歳・55歳・60歳・65歳・70歳・75歳・80歳

設定可能な保険金額 200~5,000万円
解約返戻金 あり
保険料例 30歳男性:6,405円  30歳女性:5,605円

※保険金額500万円、終身払いの場合

楽天生命|楽天生命スーパー終身保険

楽天生命の「楽天生命スーパー終身保険」も、加入時から保険料が一生涯変わらない終身保険です。解約返戻金を低くすることによって、業界最安水準の保険料を実現しています。

4つの健康状態に関する質問に回答するだけで申し込み可能。健康診断書の提出は不要です。毎月支払う保険料の1%分ポイントが貯まるため、普段楽天のサービスを利用している人にもおすすめです。

申し込み年齢 30~75歳
保険期間 終身
設定可能な保険金額 100万円~5,000万円
解約返戻金 あり
保険料例 30歳男性:3,990円 30歳女性:3,510円

※保険金額300万円、終身払いの場合

アクサダイレクト生命|アクサダイレクトの終身保険

アクサダイレクト生命の「アクサダイレクトの終身保険」は、保障をシンプルにすることでお手頃な保険料を実現した終身保険です。保険料は掛け捨てではないため、加入期間に応じて解約返戻金が受け取れます。契約者は、24時間365日、医師や看護師に健康相談ができる「メディカルコールサポート24」が利用できます。付帯サービスの充実度にもこだわる人にはおすすめです。

申し込み年齢 20~69歳
保険期間 終身
設定可能な保険金額 200万円~4,000万円
解約返戻金 あり
保険料例 30歳男性:7,310円 30歳女性:6,310円

※保険金額500万円、終身払いの場合

オリックス生命|RISE Support Plus [ライズ・サポート・プラス]

オリックス生命の「RISE Support Plus [ライズ・サポート・プラス]」は、持病や既往症がある人でも加入しやすい引受基準緩和型の終身保険です。健康に関する3つの質問がすべて「いいえ」であれば申し込み可能と、条件が比較的易しいため、他社で加入を断られた経験がある人や加入を諦めていた人におすすめです。

申し込み年齢 20~85歳
保険期間 終身
設定可能な保険金額 100万円~1,500万円
解約返戻金 あり
保険料例 30歳男性:11,700円 30歳女性:10,055円

※保険金額500万円、終身払いの場合

マニュライフ生命|こだわり終身保険v2(低解約返戻金型)

マニュライフ生命の「こだわり終身保険v2(低解約返戻金型)」は、死亡保障を確保するだけではなく、資産形成にも役立つ終身保険です。保険料の払い込みを終えた後は解約返戻金が増加する仕組みとなっています。

タバコを吸わない場合、非喫煙者保険料率(ノンスモーカー料率)が適用されるため、保険料の負担を少なくしつつ、一生涯の保障を確保したい人におすすめです。

申し込み年齢 0~90歳

※マニュライフ生命職員取り扱いの場合

払い込み期間や特定疾病保険料払込免除特則の有無、保険料率によっても異なる

保険期間 終身
設定可能な保険金額 200万円~7億円

※マニュライフ生命職員取り扱いの場合

解約返戻金 あり
保険料例

 

35歳男性:21,880円

※保険金額500万円、払い込み期間50歳までの場合

30歳女性:20,880円

※保険金額1,000万円、払い込み期間30年の場合

アフラック|アフラックの終身保険 どなたでも

アフラックの「アフラックの終身保険 どなたでも」は、月々2,000円から加入できる終身保険です。受け取れる保険金額が月々支払う保険料によって決まる、「保険料建ての保険」という点が大きな特徴となっています。健康状態にかかわらず申し込めるため、他社で加入を断られてしまった人や、直近で入院や手術をしている人などにもおすすめです。

申し込み年齢 40~80歳
保険期間 終身
設定可能な保険金額 30万円~300万円
解約返戻金 あり
保険料例 2,000円から1,000円単位で契約

※契約者の年齢や性別によって、契約可能な最低保険料は異なる

 

メットライフ生命|つづけトク終身

メットライフ生命の「つづけトク終身」は、一生涯の死亡保障や後遺障害の保障を確保できる終身保険です。

解約返戻金の額は積立利率に応じて増加していく仕組みになっています。積立利率は年0.60%を最低保障されており、10年ごとの更新となっているため、死亡保障を確保しつつ資産形成にも取り組みたい方におすすめです。

申し込み年齢 20~70歳
保険期間 終身
設定可能な保険金額 200万円・300万円・500万円・1,000万円
解約返戻金 あり
保険料例 30歳男性:9,960円 30歳女性:8,775円

※保険金額500万円、保険料払い込み期間90歳の場合

東京海上日動あんしん生命|終身保険

東京海上日動あんしん生命の「終身保険」は、ニーズに合わせて保険料払い込み期間や保険金額を選べる終身保険です。

保険金額は最低100万円から設定可能。大きな死亡保障は不要だが、最低限の葬儀費用や生理費用だけでも確保しておきたいという人におすすめです。

申し込み年齢 0~85歳
保険期間 終身
設定可能な保険金額 100万円~7億円(10万円単位)
解約返戻金 あり
保険料例 30歳男性:27,200円 30歳女性:26,550円

※保険金額1,000万円、保険料払い込み期間60歳の場合

ネオファースト生命|ネオdeとりお

ネオファースト生命の「ネオdeとりお」は、死亡時だけではなく、がんや急性心筋梗塞、脳卒中などの3大疾病にも備えられる終身保険です。上皮内新生物保障特則を付けることで、上皮内がんでも保障の対象となります。

万が一の事態に対して幅広く備えたい人におすすめの商品です。

申し込み年齢 20~85歳
保険期間 終身
設定可能な保険金額 50万円~3,000万円
解約返戻金 あり
保険料例 30歳男性:2,034円 30歳女性:1,826円

※保険金額100万円、非喫煙者割引特約なし、上皮内新生物保障特則なし、終身払いの場合

生命保険(死亡保険)とは

生命保険とは、万が一のことがあったときに給付金が支払われる保険のことで、大勢の加入者が保険料を公平に負担する仕組みで成り立っています。

生命保険文化センターが公表している「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、日本における生命保険の世帯加入率は90%前後で推移しており、多くの人が生命保険に加入しているのが窺えます。

生命保険文化センターによると、世帯主の年齢別に見た生命保険の加入率は次の通りです。

29歳以下 70.2%
30~34歳 90.7%
35~39歳 89.4%
40~44歳 93.2%
45~49歳 94.0%
50~54歳 93.0%
55~59歳 94.8%
60~64歳 92.4%
65~69歳 93.8%

現役世代である30代~60代の加入率は、90%前後と高い割合になっていることが分かります。

目的別に見る生命保険の種類

死亡や高度障害に備える保険には、主に以下のような保険があります。

  • 掛け捨て型で一定期間に手厚く保障を受けられる「定期保険」
  • 生涯保障を得られて、解約すると解約返戻金が得られる「終身保険」
  • 年金形式で保険金が受け取れる「収入保障保険」
  • 保険と貯蓄の機能を備えた「養老保険」

それぞれの保険について詳しく見ていきましょう。

定期保険

定期保険とは、保障期間があらかじめ決められている死亡保険のことです。一定年齢まで保障する「歳満了」タイプと、一定年数が保障される「年満了」タイプがあります。契約期間満了後に更新ができる商品もありますが、多くの場合は保険料が高くなります。

定期保険は、被保険者(保障の対象となっている人)が死亡した場合や、高度障害状態になった場合に、保険金が受け取れるのが特徴です。保険料は掛け捨てで、満期保険金はありません。解約したときに受け取れる解約返戻金もほとんどない代わりに、リーズナブルな保険料で多くの死亡保険金を準備できます。

終身保険

終身保険とは、一生涯にわたって保障が継続する死亡保険のことです。終身保険には満期がないため、保障が途中で終わったり、保険料が上がったりすることはありません。また、一定期間で保険料を払い終える「有期払い」と、一生涯保険料を支払い続ける「終身払い」の2種類があります。

貯蓄性があるため、被保険者が亡くなった場合に死亡保険金が支払われるだけでなく、解約すると保険料を払い込んだ期間に応じた解約返戻金が受け取れます。保険料は、定期保険と比べると掛け捨てではない分、高めに設定されているのが一般的です。

収入保障保険

収入保障保険とは、保険金を年金形式で受け取れる死亡保険のことです。死亡または高度障害状態になったときから契約時に定めた満期までの期間に、年金を受け取れる仕組みになっています。

そのため、保険期間の残り期間に応じて、受け取れる死亡保険金額の総額が変動するのが特徴です。保険期間の残り期間が短い場合でも、最低保証された期間分(2年や5年に設定されていることが一般的)だけは保険金が受け取れます。

定期保険の一種であるため、基本的には掛け捨てとなり、解約返戻金や満期返戻金はありません。ただし、保障金額が年々と減っていくため、定期保険と比べると安めの保険料に設定されていることがほとんどです。

収入保障保険について詳細を知りたい人は以下の記事をご覧ください。

養老保険

養老保険とは、保険と貯蓄の機能を兼ね備えた保険のことです。被保険者が亡くなった場合、または満期まで生存していた場合に、契約時に定めた保険金額が受け取れます。死亡保険金と満期保険金が同額となっているのが特徴です。

貯蓄性のある保険ですが、解約返戻金や満期保険金は支払った保険料の総額を下回る(元本割れする)ことがあります。

死亡した際の公的制度による保障と家計のリスク

死亡した際に、特に働いて家計を支えている方が亡くなった際の家族の生活費や子どもの教育資金などのリスクは大きなものになります。

リスクの種類としては「起きる確率は低いが、起きた際の影響が大きなものになる」ので、家族がいる場合には民間の保険加入も含めて検討するのがいいでしょう。

厚生労働省「簡易生命表(令和2年)」では年齢ごとにその年齢で死亡した確率は以下のように発表されています。

男性 女性
30歳 0.05% 0.03%
40歳 0.09% 0.06%
50歳 0.25% 0.15%
60歳 0.62% 0.28%

働きざかりの25歳~49歳の間の各年齢で亡くなる男性の確率を足し上げると2.41%、50歳から64歳で亡くなる男性の確率を足し上げると7.71%となります。

決して高い確率ではないですが、もし起こってしまった際の影響は大きなものになるでしょう。

死亡した際の公的保障にはどのようなものがあるのでしょうか。「遺族年金」と労働や通勤であれば「労災保険の遺族(保障)給付」などがあります。

遺族年金は自営業が加入する国民年金(遺族基礎年金)か会社員が加入する厚生年金(遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方を受給)によって保証額は変わります。遺族基礎年金は家族構成によって、遺族厚生年金部分は報酬・加入期間によって保険料は支給額が変わります。以下は一定の条件下での支給額の目安となります。

家族構成 自営業の年間支給額

(遺族基礎年金のみ)

会社員・公務員の年間支給額

(遺族基礎年金+遺族厚生年金。平均報酬月額約35万円、加入300か月換算で概算)

配偶者のみ なし 571,000円 ※加入期間によって変動
配偶者+子供1人 1,001,600円 

※777,800円+第1子223,800円

1,572,600円 

※遺族基礎年金+571,000円

配偶者+子供2人 1,225,400円

※第2子は223,800円分を支給

1,796,400円 

※遺族基礎年金+571,000円

配偶者+子供3人 1,300,000円 

※第3子は74,600円分をの支給

1,871,000円 

※遺族基礎年金+571,000円

子ども1人 777,800円 1,343,600円 

※遺族基礎年金+571,000円

子ども2人 1,001,600円 1,572,600円 

※遺族基礎年金+571,000円

遺族年金は家族構成や職業によっても異なります。

どの程度の金額が足りないかは以下の式で算出できます。

足りない保障金額=(必要な生活費 - 遺族年金 - 労働収入)×必要な年数

家族に必要な生活費が年間420万円(月々35万円)、遺族年金が約150万円、労働収入が年200万円(手取)、これが40歳から65歳までの25年間続く時には年間の不足分が420-150-200=70万円、それが25年続くとすると70万円×25年=1750万円という計算になります。

まずは自分の家計の場合にはいくら必要かを考えるのが重要です。

いくら必要かを試算できたら次に死亡リスクに備える方法を考えます。

死亡リスクに備える方法としては民間保険である「生命保険(死亡保険)」や「収入保障保険」、「貯蓄・資産形成で備える」といった方法があります。特に若くして家族をもつ場合には多くの人にとって民間の保険も含めて検討するのが無難でしょう。

死亡保険には一定期間のみ保障する「定期保険」であれば、保険料の負担を抑えつつ、大きな保障を確保できます。

家計を支える人が高齢の場合や、相続手続きまでの生活費・葬儀代などを確保できればよい場合には「終身保険」で備えるのも一つの手です。定期保険と比べて保障金額は小さくなるものの(もしくは保険料が大きくなるものの)、一生涯の死亡保障を確保できます。

毎月一定金額を公的年金受給開始などのある金額まで受給し続ける「収入保障保険」なども効率性も重視しつつ備える方法としてはいいでしょう。

収入保障保険について詳細を知りたい人は以下の記事をご覧ください。

【家族構成別】生命保険の選び方

家族構成によっても抱えるリスクは異なるため、必要な保障は変わってきます。ここでは、家族構成別に生命保険の選び方を解説します。

独身世帯における選び方

独身世帯では、死亡した際に遺族の生活費を考慮する必要はありません。そのため、死亡保障は、葬儀代がカバーできる程度に設定しておけばよいでしょう。

独身の人が万が一の状態に陥ったとしても、頼れる人が身近にいないケースがあります。もし十分な貯蓄がなければ、働けなくなったときの経済的な損失は大きくなるでしょう。貯蓄が十分にある独身の人以外は、治療費を補填できる医療保険やがん保険、働けない期間の生活費への備えとなる就業不能保険への加入を検討するのもひとつの方法です。

将来的に結婚する予定がない場合は、老後資金についても自分で工面しなければなりません。貯蓄も同時に進めることも重要です。

既婚世帯における選び方

既婚世帯の場合、夫婦のいずれかが家計を担っているケースもあるでしょう。家計を担っている人が働けなくなってしまうと、経済的に困窮してしまう可能性があります。特に片働きの場合、働き手の死亡保険の必要性は高いといえます。

共働きの場合であっても、収入が減ってしまい、生活レベルを下げざるを得ない状況になるかもしれません。また、がんにかかってしまった場合は、多額の治療費がかかり、より生活を圧迫する可能性もゼロではありません。治療に備える医療保険・がん保険、収入減少に備えられる就業不能保険などを検討される方が多いです。

子供がいる世帯における選び方

子供がいる場合は、家計を支える人が亡くなってしまった場合の経済的なダメージが大きくなります。配偶者や子供の生活費用に加え、教育費などに備えられるよう、貯蓄や保険などでしっかりと備えておくことが大切です。

貯蓄だけではカバーしきれない場合は、必要保障額を大きく設定した死亡保険に加入することをおすすめします。保険料を抑えたい場合には、定期保険や収入保障保険を活用するとよいでしょう。

また、子供の教育費は、幼稚園から大学卒業まで、1,000万円以上の費用がかかるといわれています。貯蓄がない場合には、進学のタイミングに合わせて計画的にお金を貯められる学資保険への加入も選択肢のひとつです。

子どもの教育費がどの程度かかるかなどもっと知りたい際は以下の記事を参照ください。

なお、保険に加入する場合は、見直しやすい保険を選ぶことも重要です。基本的に子供が成長するにつれて必要な保障額は減っていくため、見直しをせずに保険を継続していると、無駄な保険料を支払うことにもなりかねません。定期的に保険を見直し、余力ができた分は老後資金の蓄えに回した方が賢明です。

保険以外の選択肢

もちろん保険だけが将来へのリスクの備え方ではありません。節約や投資による貯蓄・資産形成によるリスクへの備えという方法もあります。詳細が知りたい人は以下の記事を参照ください。

まとめ

生命保険(死亡保険)を選ぶときには、生命保険に加入する目的を明確にしておくことが大切です。また、自身の年齢や世帯状況ではどのようなリスクがあるのかを把握した上で「どのような保障が必要なのか」「保障はいくら必要なのか」を具体的に考えていきましょう。

実際に商品を選ぶ際には、保障内容や保険料のバランスも重要です。この記事で紹介したおすすめ商品を参考にしながら、自分に合った保険を探してみてください。





オカネノホンネ編集部

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